PSP mk2 - PSPの参加型レビューサイト

GOOD!

・前作より改善された部分
前作がラノベでいうなら1巻の前半位の内容（メインキャラとライバルの登場）だったので、今作において物語に関与する新キャラや新組織の登場などがあり、やっと1巻全部を読んだ位に話が動き出した事は大きな改善点か。
また、ただ単純に証拠を集めて犯人に突きつけるだけではなく、自分で暗号を解いていくシーンも追加されたので（ちゃんと問題を読んでいればそれほど解くのに苦労はしない）、少しは能動的に推理する要素も増えた。
いつの間にやら「NEO」になった某怪盗はある意味、どこぞのタキシード仮面さまの如く正体がプレイヤーにバレバレな点はご愛嬌だが。

BAD/REQUEST

・ボリューム
前作より少しはマシになったとはいえ、全3話で約3時間半程度でクリアできる内容というのは物足りなく感じた。最低でも前作と今作を合わせて1本のソフトとして売り出した方が話の満足度的にも満足できただろうに。
また作品の値段自体もこのボリュームで3800円（限定版6000円）は正直高すぎるように感じ、そしてそんな内容だというのに全4巻の分割商法、というのは正直ユーザーを舐めているようにも思える。
・ストーリー上気になった部分
前作で怪盗の侵入を許した守衛が責任を取らされて、用務員になっていたり（私立校でも今は用務員を殆ど見掛けないとは言っても、採用体系的にありえないかと）、事故に遭ってガラスの破片が刺さったにも関わらず保健室での手当てだけで済まされ、病院に連れてかれないキャラ（実際ガラスの破片一つ身体に刺さっただけでも、レントゲンを撮りもしガラスが刺さっていたら迅速に摘出しないと、最悪の場合血管から心臓に至り死ぬ事も。ガラスの小さな破片が刺さった事で手術と入院を経験した俺が語るのだから間違いないし、こうしたイベントからも病院との距離で学園がどのような場所にあるのかも推測できる）など、シナリオの所々で気になる部分を感じたのは確かだ。
いくらフィクションとは言えどある程度のリアリティがないと、読者を納得させる事は難しいのだが…
・快適さ
スキップが微妙に遅かったり、クイックセーブ・クイックロードの搭載、エフェクトのON/OFF機能がない（文字が揺れたり立ち絵にエフェクトが付いたりするのも、人によっては鬱陶しく感じるだろう）など、快適さ回りの配慮が足りてない、と思ったのは確かだ。
前作では気にならなかったが、移動場所選択などのシーンの際にセーブができず、またそこにいるキャラクターが表示されず、直前の話を聞いていないと狙いのキャラクターに会えない所も気になってしまった。

COMMENT

PSP-3000型使用。
前作のレビューをしたときには「2巻以降は買わないという方向に心が動いている」と書いたが、1巻からプレイした人間でなければ今後の作品をレビューすることは難しい（ラノベだって途中から読んだら話がわからないので、大抵は1巻から読まないと語れないのと同じ）ため、こうしてレビューすることになった。
前作に比べゲームシステム的な部分で改善している部分は多いが、ストーリーの短さは変わらず、また前作でストーリーの短さゆえに気にならなかったストーリー上の矛盾点などが浮き彫りにされたなどの欠点もあるため、好みは分かれるところである。
もうすぐ最終巻も発売されるので、最終巻が出る直前に1巻から続けてプレイした方が（実際にデータコンバート機能もあるので、1巻からのプレイ推奨）まだ評価を下しやすいだろうが…