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GOOD!

▼オリジナリティ
　これまでのガンダムゲーでは意識されることもなかった「偏差射撃」や「砲撃の弾道調整」などが射撃要素に盛り込まれており、ガンバトシリーズのオリジナリティとして評価できる。また、操作システム自体がシリーズを重ねるに連れ洗練されていることも挙げておきたい。

　さらに、使用可能機体２２０機オーバーという冗談のような収録機体数。それでいて「ガンダムファンなら違いが解る」と言わんばかりの１機体毎の個性付けは、見事としか言い様がない。

　しかし、それら以上に特筆すべきはチューン・デチューンが可能ということ。この要素こそ、本シリーズ最大のオリジナリティ！


▼グラフィックス
　機体のモデリングは良好、モールドやマーキングもテクスチャで細かく再現されており見栄えもいい。また、複雑な地形や破壊できるビル等のオブジェの設置、シリーズ初の地上と深い水中の複合マップ等、ステージ描写にも注力していることが見て取れる。

　個人的に注目してほしい部分はモノアイ。モノアイがモノアイスリットから独立してモデリングされてあり、ちゃんと可動しているのだ！なんとぉ！


▼音楽
　収録されているシリーズの原作曲が多数収録してあるのは、ファンとしてはうれしいポイント。サウンドエフェクト関連も、ビームの発射音やその他様々な部分で、機体毎の特徴を原作にほぼ忠実に再現してある。当たり前な要素として捉えがちではあるが、抜かりはないといった好印象を覚えた。


▼熱中度
　現在の総プレイタイムは約８０時間だが、未だ飽きる気配がない。「ガンダムファン」という前提ありきだが、熱中度は文句なしの５点を付けた。豊富なミッションの数、一人遊びの幅の広さ、適度に複雑な操作系統といった要素も長時間熱中できる理由だろう。


▼満足感
　これだけ熱中しているということもあり、比例して満足感も当然高い。価格も新品で実売４０００円前後なので、個人的に費用対効果も非常に高く感じた。


▼快適さ
　思ったとおりに操作出来、気持ちよくプレイできるのは快適以外のなにものでもない。シリーズを重ねているだけのことはあり、インターフェイスも理解すれば使いやすいよう練り込まれている。


▼GP02A
　前作では最強クラスの使い勝手を誇ったガンダム試作２号機のＳＰＡだが、本作では核爆発が味方及び防衛目標までをも巻き込んで破壊してしまう仕様へと変更された。それでこそ！

BAD/REQUEST

▼オリジナリティ
　シリーズ通してのファンからすれば、ステージやミッションの使い回し感が強く残念な部分も。但し、同エンジンを使ったシリーズものの宿命とも言える点なので、この部分を大きく糾弾する必要もない。


▼グラフィックス
　さらに上を目指す余地はあるのかもしれないが、ＰＳＰというハード上でこれだけの描写をされたら文句も出ない。欲を言えば（少々グラフィックスからは外れるが）、可変型ＭＳと可変型ＭＡの変形時間に判りやすい差異を付けてほしかった。


▼音楽
　収録曲数が多い為、大きな不満点はなし。ただ、そろそろファーストガンダム劇場版の曲を追加してほしかったりする。究極的にはmp3を再生できるようになれば不満点は全て解決するのだが、処理が難しいか。


▼熱中度・満足感
　５点の為不満点はなし。


▼快適さ
　よく練られてこそいるインターフェイスだが、機体選択場面や対戦前の設定場面など、直感的に判りづらい。慣れればどうということはないが、もう少しユーザーフレンドリーに改良してほしい部分だ。


▼EMS-05
　たしかにガンバトシリーズは突き抜けた演出多数の、ある意味バカゲー要素も含んだ娯楽作品だ。だがしかし、ドリル巨大化は少々やりすぎ。つまるところ完全にネタ機体扱いということだ。ただ回転突進するだけなら見た目にも素晴らしかったものを……アッグのＳＰＡ改悪は、個人的に最大にして唯一の不満点かもしれない。

COMMENT

　ギャラリーモードで機体詳細を確認。
　実際に動かしてその挙動を楽しむ。


　本作は、圧倒的な収録機体数を誇る、「アクティヴなＵ.Ｃ.ガンダムＭＳ・ＭＡ辞典」なのだ。しかも出来がすこぶる良好とくれば、購入しない理由はなにひとつない。

　ハイスピードバトルに飽きてきたなら、是非デチューンを試してみてほしい。「コロニーの落ちた地で」や「オペレーショントロイ」さながらのもっさり重厚バトルをも楽しめる幅の広さが、本作には用意されている。

　対戦はローカルルールありきながら、ガンダム者にとってはこれ以上ないツールになるかと。