PSP mk2 - PSPの参加型レビューサイト

GOOD!

●オリジナリティ
単なる囲碁ソフトではなくゲーム中での認定試験をクリアすることで本物の初段免状がもらえるというシステムを導入した点がすばらしいです。ある意味 e-learning システムであると思います。

●グラフィックス
囲碁のゲームなのでグラフィックが綺麗とか汚いとかは特にないです。登場キャラも梅沢由香里センセだけですし、アニメチックにデフォルメされています。

●サウンド
音楽は耳に残るようなものはないですし、囲碁をするのに音楽は不要と思いますのであまり気にしていません。梅沢由香里センセの声が少々イメージと異なる気がしますが、これはご本人の声なので仕方ないこと。

●熱中度
いつになるかわからないものの、初段の免状を取得というかなり現実的な目標が目の前にちらついているので全くの素人ながら熱中しています。（申込用紙がついているところがニクイ）

●快適さ
CPU の思考時間がありますが、DS より速くなっているとの事。実際、あまり気にならないので対局でイライラすることはまずありません。

BAD/REQUEST

全く囲碁はやったことがなく、ルールも知りません。『ヒカルの碁』を読破したにもかかわらずルールはちっとも身につかなかったので正真正銘の素人なのですが、ハッキリ言えば初心者向きじゃないと思います。講座というルールの説明や布石・定石・テクニックなどの説明を丁寧にしてくれるモードがありますが、いずれも局所的な場面の説明でしかなく、いざ初めて CPU と対局を始めようとした場合にどこからどうやって打っていけばいいのかの説明が非常に貧弱です。また、肝心な「対局の終わりかた」についての説明がないような気がします。

また、「手取り足取りモード」というのがあるのですが、これはいわゆる「指導碁」的なものと思えます。ただ、打った手に対してコメントがつくのではなく、これから打つ手に対して「推薦手」というものが示されるだけで、「ここに打ったらどうですか？」といわれるものの、どうしてそこへ打つのか初心者には理解できない部分があります。

あと、絶対にバグだと思うのですが、講座で説明の合間に問題を解くときがあって、正解するとちょっとした解説がつくのですが、「Aの場所に打つと」などのセリフに対して盤上に A の文字が表示されていなくてどこをさしているのかわからないものがかなり多くあります。説明も全体的に日本語がおかしいように思えます。

ついでに言うと用語の説明もかなり曖昧です。講座で取り上げられている用語についてもそうですが、突然説明もなしに使われる用語も多いです（特に「ツケ」「ハネ」など）。

やさしい囲碁というタイトルですが、囲碁に詳しい人たちから見たやさしいレベルで語られています。全く知らない人の視点で作られてはいないと思います。

COMMENT

悪いところは多く書きましたが、初段免状の取得はかなりモチベーションを高めてくれるので日々努力しています。ただし、上で書いた通り「最初のとっかかり」が非常にわかりづらいので広い盤上でどうやって打っていくのかの説明にもっと重点をおいて欲しかったです。

いつか初段免状がとれることを目標にすれば悪いところは多くてもがんばろうという気が起きてきます。