PSP mk2 - PSPの参加型レビューサイト

GOOD!

■満足感
ゼロ地区（安全レベル０の地域）に居ると噂される異形、異形の影に見え隠れする奇妙な宗教団体、政府公認の異形殺戮部隊等々、主人公の職業が「バロック屋」という事を除けばさほど珍しい設定という訳ではありませんが、“大熱波”へと向かって着実に突き進んでいると感じさせられる世紀末的な雰囲気が良い感じ。

“大熱波”と呼ばれる大異変が起こる前の「バロック前史」を描いた小説を基にしたゲームであるため、『バロック　歪んだ妄想』の登場人物（を彷彿とさせるキャラ）が登場したり、「感覚球」「マルクト」「コリエル」といった懐かしい単語が出てきたりと、バロック好きにとっては嬉しいシーンが多い。


■快適さ
・いつでも（選択肢表示中でも）セーブ可能。
・バックログあり。
・メッセージ高速表示（＝ページ一括表示）ＯＮ／ＯＦＦあり。
・Ｌ２もしくは○ボタン長押しで文字送り可能。
・1度選んだ選択肢は色分けされる。
・1つのシナリオをクリアすると「○○編　終」とセーブデータに書き込まれる。

必要な機能は一通り揃っていると思います。


■難易度
選択肢は“忠告を無視する→ゲームオーバー”などの分かりやすい物が多く、ゲームオーバーになっても直前の選択肢からリスタート可能なため、クリアするのは難しくありません。
○○○編へ辿り着くのに多少手間取った、という程度なので、特に攻略情報は必要ないかと思います。

BAD/REQUEST

■熱中度・満足感
何と言っても「ボリューム不足！」
ＥＤは全部で５つあるのですが、全ての文章をきちんと読みながら進めても1つのシナリオを約２時間、高速表示を使用する２周目以降は３０分?１時間でクリア出来てしまいます。
ゲームオーバーになる選択肢は多いですが、ＥＤリストが存在しないため全バッドＥＤの回収をする気にもなれません。
フローチャートやＴＩＰＳなども無いため、ゲームとしてはかなり寂しい感じ。

絶対に許容出来ないと言う程ではありませんが、ちょっと話しただけであっさり改心したりと、シナリオに対する突っ込みもそれなりに存在します。
また、ゲーム中の主人公はバロック屋として失敗する事が多かったので、きちんと仕事を成功させている日常シーンも見てみたかったです。


■快適さ
・高速表示の既読／未読選択無し。
・自動送り無し。
・文章を消してＣＧのみを表示する機能無し。

「無くて困った」ではなく「あれば良かった」程度ですが。

COMMENT

プレイ経験：未プレイ・今回が初めて。

購入の動機は、『BAROQUER 歪んだ妄想』をプレイして面白かったので。


全シナリオクリアまで７時間（私の場合）とボリューム不足は否めませんが、バロックを好きな人が６００円で購入した小説を読むような感じでプレイすれば、値段分は楽しめるでしょう（なので、値段を考慮に入れた場合の満足感は３点）。

ただし、ファン以外の方が満足出来るかどうかはやや疑問。