Amazonレビュー
レビュー者: かろん レビュー日: 2012-12-16
■スポンサーリンク
アクセスランキング
-
モンスターハンターポータブル 2nd G
■ ジャンル:ハンティングアクション ■ プレイ人数:1?4人 【廉価版】 ■ 発売日:2008/10/30 ■ 価格:3,140円 大人気「モンハン」シリーズの「2nd」に続く「2ndG」が登場だ。「2nd」をベースに作られた拡張版となっており、最上級クエスト「Gクエ」の実装や、シリーズ初登場となるモンスター、新ステージの導入、データ引き継ぎ機能の強化とファンには嬉しいボリュームアップだ。(転用元:GDEXより)
■価格:4800
■発売日:2008-03-27
-
ガンダムバトルユニバース
■ ジャンル:3Dアクション ■ プレイ人数:1?4人
■価格:5040
■発売日:2008-07-17
-
モンスターハンターポータブル 3rd
■ ジャンル:ハンティングアクション ■ プレイ人数:1人(アドホック時は最大4人)
■価格:5800
■発売日:2010-12-01
-
Ys SEVEN(イース7)
■ ジャンル:アクションRPG ■ プレイ人数:1人 ■ 限定ドラマCD同梱版:7,980円
■価格:6090
■発売日:2009-09-17
-
タクティクスオウガ 運命の輪
■ ジャンル:シミュレーションRPG ■ プレイ人数:1人 ■ ダウンロード版:4,980円
■価格:5980
■発売日:2010-11-11
-
DISSIDIA FINAL FANTASY(ディシディア ファイナルファンタジー)
■ ジャンル:ドラマチック プログレッシブ アクション
■価格:6090
■発売日:2008-12-18
-
無双OROCHI
■ ジャンル:タクティカルアクション 本作でPSP版”初”の広大フィールドで、無双アクションが楽しめる。魔王【遠呂智(おろち)】が生み出した異次元世界を舞台に、真・三國無双と戦国無双に登場した全70名の武将を操り、PS2版と同じ大きさのフィールドで激しいバトルが可能になったのだ。PS2では当たり前だったストーリーモード、フリーモードの二人協力プレイが、なんと画面分割ではなく、1人専用の画面で広々と楽しめる。さらに、戦闘中のイベントシーンをPSPの美しいグラフィックに合わせてアレンジされている。(転用元:GDEXより)
■価格:5544
■発売日:2008-02-21
-
ペルソナ3ポータブル
■ ジャンル:RPG ■ プレイ人数:1人 ■ ダウンロード版:5,040円 ■ データインストール対応
■価格:6279
■発売日:2009-11-01
-
ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生
■ ジャンル:ハイスピード推理アクション(ADV) ■ プレイ人数:1人 ■ ダウンロード版:4,200円
■価格:5229
■発売日:2010-11-25
-
METAL GEAR SOLID PEACE WALKER(メタルギア ソリッド ピースウォーカー)
■ ジャンル:タクティカル・エスピオナージ・オペーレーション ■ プレイ人数:1?6人(アドホックモード:2?6人) ■ ダウンロード版:4,700円
■価格:5229
■発売日:2010-04-29
レビュー初投稿ですので、お見苦しい点があれば申し訳ありません。
まず、本作の基本構造について。
本作は通常の乙女ゲームに多い『ノベルゲーム(ラノベのように物語を読み進める)』とは違い、『シチュエーションゲーム(キャラCDのように声と場面状況だけを楽しむ)』と銘打たれています。
本作の基本的な問題は、まさしくここです。
『シチュエーションゲーム』ならば、某ルートのようにマニアックなプレイ、羞恥プレイなど……多様なシチュエーションを絵付きでひたすら流せばいい。
しかし、前後の繋がりのないシチュエーションスタンスであるはずなのに、無理に話の関連性をつくろうとして、あたかもキャラとの恋愛が着々と進行しているかのように「見せかけて」います。そして失敗しています。
とあるルートでは酷い仕打ちを受けても、直後の話では何事もなかったように喜んでキャラに近付いていく主人公……。一話一話独立してるのかな、とも思いましたが、一応話は繋がっているような演出に、「この主人公は記憶力がないのかな?」とさえ思ってしまいました。
『ノベルゲーム』に必要な情報処理をほぼ放棄しているため、ストーリーがなく、ラストも展開も唐突で尻切れトンボ。
『シチュエーションゲーム』にしては、ルートによって肝心のシチュエーションが薄く、ひたすら微エロか吸血に走るばかり。
双方の良さだけを抜き取ろうとしたために、どちらにも行けず。それを声優と絵と演出でごまかそうとする中途半端さが、本作の最も大きな問題であり、製作の甘さだと感じました。
次に、ゲーム内容及びキャラクターについて。
最初に選択できる三つ子(アヤト、カナト、ライト)には、ほぼストーリー性がありません。かなり癖のあるキャラクターなので、人によっては嫌悪されるでしょう。五話くらいまでプレイしてみて、無理だと思ったらあとはスキップをおすすめします。今後、そのキャラクターが貴方が望む方向に変化していくことはありません。
二回目から選択できるシュウ、レイジ、スバルは、上記の三人よりはまだ話の構成がなされているように感じます(本当に、まだマシだというレベルですが)。
どのキャラに関しても、彼らの本質は始まりから終わりまでほぼ変わりません。病んでいるキャラは病んだまま、俺様なキャラは俺様なままです。ですので、本作は「主人公と出会ったことで変わっていく攻略キャラを楽しむ」ゲームではなく、「強烈なキャラに懐柔されて変わっていく主人公になりきる」ゲームと言えるでしょう。
主人公の存在を用いてキャラの魅力を引き出していくよりも、キャラそのままの魅力を体感するという意味では、本作はまさに『乙女ゲーム』であると言えるのかもしれません。
本作はテキストを用いていますが、地の文が一切なく、台詞のみで物語が進行します。
そのため、主人公やキャラクターがいちいち「押し倒された!」「抱きしめてやる」など、不自然な台詞ででも説明してもらわないと、場面の状況がまったく把握できません。
また、ルートによっては、「吸血と微エロさえ挟めばウケる」と製作者が思いあがっているのでは?と思うほど、吸血と微エロしか要素がありません。物語上の設定がキャラクターによって改変されることからも、ストーリー構成の甘さが窺えます。
音楽や見せ方、演出という見てくれの形ばかりにこだわって、肝心の内容が完全に放りだされているのが、本作における致命的な問題の一つでしょう。
これらはストーリーライターの文章力の問題というよりも、根本的な企画側の未熟さの問題ではないでしょうか。
本作……というより、このリジェットという会社の基本スタンスは、常に『狂愛』『微エロ』です。
ここで言う『狂愛』とは、「女性のことを強く想うがあまり執着した愛情」ではなく、「基から精神が常軌から逸脱している人間なりの愛情表現」という意味です。
ですので、本作における主人公は、愛されて堕ちていくというよりも、常軌を逸した愛情表現に次第に虜になっていく=ドM?という傾向に見られてしまっているようです。
せめて、「ヴァンパイアは血を吸った人間を魅了する」という説明文一つあれば、彼女の流され具合にもそれなりに納得できたのでしょうが、それさえありません。
キャラに流される、惹かれていくにしても、そのために必要な過程はあるでしょう。それをことごとく飛ばし、一方的に微エロと拡大価値観を押しつけているので、酷いことしかされていない→でもキャラを好きになるという、主人公の軽薄さという酷評に繋がっているように感じます。
決定的な説明不足、そして独り善がりな解釈の押し付け。
それが、このリジェットという会社の象徴です。
ゲーム製作には同意しておいて、発売後に「自分達はCDしか推していない」「ゲームの製作には関わっていない」と日和見して責任逃れをする、このリジェットという会社の身勝手さ、傲慢さには呆れかえりました。
しかし、一度や二度人気がでたタイトルをひたすら引き延ばし、焼き増しを繰り返すだけの最近の乙女ゲームとは違い、新しいことに挑戦しようとしているのも、またこの会社だと言えるでしょう。
次回作があるならば、ぜひ本作の問題を活かし、新しいステージへと繋げていただきたいと願っています。