まず初めに…このソフトには攻略制限があります。
今作から攻略可能となった ロレイユ＆ミラーはそれぞれの領地キャラを攻略してから。
大トリは勿論――女王こと、ルヴィアンとなっており初回特攻は出来ませんので 心積もりをお忘れなく。
（※女装姿は今作では回想でしか出てきません。♀×♀が苦手な方も安心して楽しめますので御安心を！）

さて内容ですが…前作で様々な苦難を乗り越えて
それぞれ在るべき場所に返り咲くことが出来た、七人の同盟達。
しかし敵国に再び宣戦布告され、３国はまた力を合わせて対抗することになります。
ところが今回の敵国は 『強大な力』 を得ており 苦戦を強いられてしまう…そこで白雪姫は、
劣勢の戦局を何とかするべく、周囲の反対を押し切って、今は安否すら不明中であるルヴィアンを
一人で捜索することを宣言するのだが…というのが序盤の流れ。

侵略者であったルヴィアンに家族や国を奪われたことのある攻略キャラ達が
白雪姫が見せるルヴィアンへの執着を理解することができず、擦れ違ったり・嫉妬したり…
女王となってしまった白雪姫との立場の違いに悩む場面などがきちんと描かれており、読み応え充分。
今回は上記の３人以外、最初から恋人関係の状態から始まるので、ちゃんと "恋愛" してるな~といった印象でした。
前作では取って付けた感が否めなかった 『魔』 が中心のシナリオでもあるので、補完的な要素もあると思います。

で、今作の注目は――追加された２人のデレが 超可愛いこと！！（爆）
無表情がデフォだったミラーが笑う、と悶えるほどに可愛い。独占欲を発揮するロレイユの、
大川透さんヴォイスが めちゃくちゃ色っぽい！ この二人を目当てに購入を考えている方は買って損はないです。

気になった点としては、他キャラ√では相変わらずルヴィアンが不憫な結末になることが多いことでしょうか？
立場的に仕方がないこととは思いますが、独白を聞くと胸が苦しくなって仕方ありませんでした。
津田健次郎さんの しっとりとした声音で、彼を攻略するまで切なさを噛み締めて下さい。

あと、これはQuinRose作品全体に言える傾向かもしれませんが… （ここから少ネタバレ？含）

『寿命の差』 をキャラ達に課すせいで、BESTがBESTだと素直に思えないEDが多いです（汗）
切なさを演出するには効果的な設定だとは思いますが、初期作品である 『魔法使いとご主人様』 の執事EDから始まり、
死神シリーズ・大正鬼譚・マーメイドと…ちょっと使いすぎじゃないかなぁ？ と、長年のQuinRoseファンとして
少々苦笑してしまう点でもあります。文章や演出が素敵なので、プレイ中はそこまで気になることはありませんが…
その内 「またか」 と思う人も出てきちゃいそうなので、マンネリにならないようにだけ頑張って欲しいです。