シルバー事件
中央値: 65 Amazon点数: 4.5
スコアーボード
ユーザーレビュー
| オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 5pt | 2pt | 4pt | 3pt | 4pt | 2pt | 0pt |
67pt
GOOD!
・オリジナリティー
漫画のコマ割のように躍動感のある変形ウインドウ
章ごとにホラー、ヒューマンドラマ、ネットなどのストーリーの違いはもちろん、背景の色合いや実写映像、モノクロなどの映像表現まで異なり、新鮮な気持ちでプレイできる
・サウンド
タイプライターを打つように軽快な音でカタカタと話しだすキャラクター、音楽はオシャレでOPのテーマソングが気に入ればゲーム全体のBGMは耳にすんなりなじむ
・ストーリー
エヴァンゲリオンのようにあえてちりばめられた謎を自分で考えたい（中盤からは、起承転結を守らずにストーリーが進む）
押井作品のように独自の世界観の裏に道徳や哲学などのテーマが投げかけられているストーリーが好き
タランティーノ映画のように人間味のある遠回しなセリフと強烈な個性を持ったキャラクターがたまらない
こういった嗜好をお持ちの方は、プレイして損はないだろう
BAD/REQUEST
・熱中度
主にサブシナリオ。本作はメインシナリオが6章、そのメインシナリオを別の人物、別の角度から紐解いていくサブシナリオが用意されている。
しかし、メインシナリオほど躍動感のある映像表現はなく、単に自室、コンピュータで情報チェック、目的地移動へのロードの繰り返しとなる。話もメインの後追いだけの流れもあるため、もう少し削れないかと感じた。
（メインは一章につき1時間半?2時間半、サブは1時間?1時間半。それでもサブのほうが体感時間は長く感じた）
・快適さ
メインは主に会話を進めるアドベンチャーパートと、聞き込みや謎解きを行う主観視点の探索パートに分かれている。
アドベンチャーパートは従来のアドベンチャーゲームのように選択肢によるフラグ回避などは損差ない。そのため探索パートでいろいろコントローラーを操作したり、謎解きしたりすることが逆にテンポを生んでいる。
ただし、後半からはただ単に同じ行動を繰り返すために探索パートに移行したり（サブシナリオはほとんどそう）、広大なフィールドをただ移動するだけの面倒な要素も多々ある。
COMMENT
ゲーム業界の奇才、須田剛一氏がグラスホッパーを立ち上げて制作した一作目ということもあり、2012年から見てもかなり奇抜で、驚きの多い作品である。
しかし、根底には原始的な人間の感情などを問うようなテーマ性があり、謎解きも説明書にほぼ解答が載せられているため、多少のグロテスクやカルト要素に耐性のある人には勧められる。
蓋を開けてみれば純粋な話だけを追うアドベンチャーだが、それでも世界観に魅力があるため、最後まで固唾を飲んで私はプレイできた。
Amazonレビュー
レビュー者： とら レビュー日： 2009-09-17しれませんがレビューします。
PSアーカイブの人気ランキングで上位にいて、タイトルに
興味を惹かれたので購入してみました。
プレイ開始直後から終盤までの評価は
『600円ならこんなもんか』
というものでした。
・演出がシリアスなのかコメディなのか紙一重
・3Dパートに必要性を感じない
・3Dパートでの煩わしさ（移動速度が遅い）
・やや鼻につく台詞まわし（モリシマ）
ところが、最後の最後までプレイした結果、評価が
急上昇しました。つまりシナリオがとても自分好み
だったのです。
『定価で購入していても、不満はなかっただろうな』
と思いました。
まだ、未プレイでPS３を持っている方はぜひ遊んで
ほしいと思います。
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GOOD!
◆映画技法を取り入れた演出
画面をモノクロのみにしたり
音楽と同調した動きをしたり
ワイプ画面を多用したり等
ゲームで映画を表現しようという
須田氏の心意気が感じられます。
映画ファンにはたまらないと思います。
◆見事なまでの音楽
テクノとジャズを融合したクロスオーバーのようなサウンドは
暗く救いようのない世界観にぴったりとマッチしています。
特にメインテーマのピアノの旋律は未だに頭から離れません。
おそらく音楽担当が高田雅史氏でいなかったなら
このゲームの魅力は半減していたでしょう。
◆魅力的なシナリオ、登場人物
ゲーム＝子供っぽいという固定概念を払拭するような
硬質で冷然としたシナリオや
とても刑事とは思えない濃ゆいメンツの人々など
完成された独特な世界観をつくり上げています。
BAD/REQUEST
◆ゲーム性
ゲームで映画を表現するといったことに特化しているのか
正直ゲームとしての面白さは皆無です。
アドヴェンチャーたる大きな謎解き要素もなく
完全な一本道のシステムとなっているので
ゲーム性を求めてプレイするとかなりガッカリします。
◆3D描写
2Dの描写がかなり秀逸なのに対し
3Dの作り込みが甘いと感じられる部分が多々見受けられます。
正直見苦しいかもしれません。
時代が時代だと言ったらそれまでなんですが……。
COMMENT
自分としてはかなり満足な出来であったシルバー事件は、演出と音楽に強く惹かれたというのがあります。
独特な世界観と緊張感は、ゲームというよりもむしろ映画を観ているという感覚に近いものでした。
ゲームとしてのシルバー事件は正直ダメダメです。テンポ悪いし。
シナリオもシュールな展開が多いため、そういうノリが苦手な人にもおすすめできません。
面白い面白くないという評価よりも、どれだけ「ハマれるか」という感じかもしれません。
システム、世界観、人物、シナリオ、音楽、全てを包容した上で初めて楽しめるゲームでしょう。