ようこそひつじ村ポータブル
中央値: 78 Amazon点数: 3.1
スコアーボード
標準偏差 10.28 (難易度) 2.00 mk2レビュー数 5ユーザーレビュー
(デフォルトは中央値近順)オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 4pt | 3pt | 5pt | 4pt | 3pt | 1pt |
80pt
GOOD!
○高いオリジナリティー
「牧場シミュレーション」というと『牧場物語』シリーズが知られているが、あちらは村人との交流や冒険にも重点が置かれている。本作は牧場経営以外の要素はほとんどなく、それこそ牧場の外に出ることが出来ない。その分、牧場経営に関しては作物や動物の種類、育て方、更には牧場の彩り方までこだわって作られているし、プレイヤーがこだわることが出来る。プレイヤーによって千差万別の牧場が作られることがそれを証明してくれるだろう。また、貨幣制度がなく、アイテムを物々交換で入手することも他にない大きな特徴である。
発想こそ『牧場物語』に譲るが、十分オリジナリティーは保っているため4点。
○美しい2Dグラフィック
多彩な植物や動物の魅力を十分に伝えてくれる2Dグラフィックは下手な3Dよりも美しい。多くの植物や動物は色違いが存在し、牧場を色彩豊かに彩る。また、動物などが細かく動いたり、植物が風に揺れたりすることも些細なことではあるが見ていて楽しめる。
画面が小さいため迫力不足になるのが残念だが、一つ一つのグラフィックはよく作られているため4点。
○効果音(鳴き声)
BGMに関してはほぼ環境音に近く、印象に残るものはない。しかし、のんびり作業するゲームなので、作業の邪魔にならないことを考えればマイナス評価にはならない。
むしろ特筆すべきは効果音、具体的には動物の鳴き声である。多くの種類の動物がおり、それぞれに鳴き声が用意されている。普段はそれほど鳴くことはないが、餌がないなど必要な時に鳴いてくれるので、耳で牧場の様子を判断することが出来る。もちろん雰囲気作りにも一役買っている。
とはいえ、普段から鳴いているわけではないため特別加点するほどの魅力ともいえない。3点。
○高い熱中度
基本的に作業を繰り返すゲームである。時間制限も最終的な目標もない。一日という時間もなく、自分のやりたいことをやったら日を進めればいい。操作自体も簡単で、失敗ややり直しが必要なこと、取り返しが付かないこともほとんどない。ローディングや処理に邪魔されることもなくスムーズにゲームが進んでいく。とにかく手軽、気軽に遊べるため集中が途切れることなく続けられる。
どんなゲームにもありがちな明確な区切りがほとんど存在しないため、ゲームを止めるタイミングがつかめないほどの中毒性をもつ。その良し悪しは人によるとしても、熱中度は非常に高い。5点。
○快適さ
ローディングや処理には全く問題がない。作業を全く邪魔しない素晴らしい処理がされている。瞬間移動やPSP版追加の貯蔵庫など、作業を補助する機能も備わっており、普通にプレイするだけならストレスを感じることなく進めることが出来る。
ただ、処理が優秀なだけに目立つ細かい障害になる要素も存在するため、加点1減点1で3点。
○その他
アイテムの解説や次の目標などのヒントが優秀で、特に攻略を意識しなくてもスムーズに新しい要素を見つけていける。簡単なチャートも用意されており、処理にしろゲーム性にしろ、全体的に親切なゲーム作りがされており満足度は高い。
イベントごとにしか見ることはないが、村人たちは個性的で面白いキャラになっている。しかし、交流が目的ではないので要素としてはおまけ程度。
BAD/REQUEST
○不便なアイテム操作
諸々のアイテム(種や作物、餌、柵、オブジェクト等)を狙った場所に置くのが難しい。餌は適当に蒔いておいても動物が勝手に移動してくれるのでほとんど問題はないが、種で綺麗に畑を作る、柵で動物を囲む、オブジェクトや花で牧場を彩るということをしようと思うと、犬や動物など邪魔者をどかした上で細かく何度も試行錯誤を繰り返す必要がある。持てるアイテムが3つまで、手に入るアイテムの割に倉庫の容量が少ないなども終盤になるにつれじわじわとストレス要素になってくる。
しかし、綺麗な牧場を作ろうと思わなければゲームを進める上でアイテムの位置がそれほど問題になることはない。むしろ、お助けキャラや施設を使いいかにプレイヤーが手を入れずに牧場が回っていくかを追求することもできる。
○逆引きのないアイテム交換
アイテムをもった状態で市場へ行くと対応したアイテムと交換できるのはシンプルでいいのだが、逆に手に入れたいアイテムが何で交換できるかを知ることは難しい。色々なアイテムを手に入れながら覚えていくしかない。しかし、アイテムの種類が豊富で対応する交換物も様々なのだから、自分で探していくのも楽しみの一つといえないこともない。
○思うように動いてくれない動物たち
ほとんどの動物たちは自分で餌を探して移動するが、何か通り抜けられない障害があると餌までたどり着けないことも多く、プレイヤーが餌か動物を運んであげる必要がある。問題は、一見通り抜けられそうな隙間でも何故か通れない(いわゆる見えない壁)場合が多々あるということ。
出来れば柵や木以外の上は人も動物も移動可能にし、大型動物の下を小型動物が通り抜けられるといったようなリアルさがあれば逆に快適になっただろう。
○便利だがめんどうでもある狩り
本作では犬や動物を「パートナー」とし、コマンド式戦闘である「狩り」に出ることが出来る。狩りでエモノを「回収」すると応じたアイテムや景品と交換できるポイントが手に入るなど、牧場経営を大きく助けてくれるミニゲームなのだが、めんどうな点も多い。
まず、新しいエモノを狩りに行くには村人から誘われなければならないが、誰が来て何に誘われるかはランダムである。パートナーによって覚えられる技に違いがありエモノによっては個性的な技を使わなければほぼ狩れないため、狙ったエモノに応じたパートナーを用意する必要があるが、必要な技の割に一度に登録できるパートナーの数は少ない。覚えさせる技の追加にもランダム要素がある。
一度狩ったエモノのほとんどは繰り返し狩りにいけるとはいえ、狩ってもその動物が牧場荒らしに来なくなるわけでもないため、終盤になり特殊な技を要求されてくると報酬の割に準備が大変になってしまう。
○コンプリートの難しくなったブラミー日記
本作には特定のことをすると「ブラミー日記」に記事が追加されていく。PS2版ではこれをコンプリートすると一つのエンディングのようなものが見られたのだが、PSP版で追加された記事を開放する要素は異常に手間が掛かる。上記めんどうな狩りやランダムで出現するアイテム、ゲーム内時間で何年もかかる育成などが要求され、ブラミー日記コンプリートを本作の真エンディングとすると難易度は非常に高くなってしまう。スタッフロールを見るまでなら難易度点数は1(簡単)だが、コンプリートしようと思うと4(かなり難しい)になるだろう。
もちろんコンプリートする必要はないともいえるが、コンプリートで見られるエンディングが魅力的だっただけに残念である。
COMMENT
PSP-go使用、DL版。PS2版ブラミー日記コンプリート済み。
余計な要素をそぎ落とし、シンプルにまとめた牧場シミュレーションの傑作。完全な作業ゲーだが、快適な処理と操作感によりそれがむしろ楽しさに変わるところに本作最大の魅力がある。
PSP版はPS2版の魅力を一切損ねることなく、むしろ快適さと要素を追加した優秀な移植になっている。ブラミー日記コンプリートが難しいのは本当に残念である。
容量が少ないため、DL版を常にPSP内に用意しておき、気が向いたときや暇なときにのんびりプレイすると上記不満点もいくぶん和らぎ、本作本来の雰囲気の良さが味わえるだろう。
Amazonレビュー
レビュー者: こま レビュー日: 2009-05-31・主人公は男で固定、恋愛や結婚もなし
・作物の数は圧倒的にひつじの方が少ない、動物の種類は豊富
・牧場物語と比べて作業がかからない(水遣りも耕す必要もなし)のんびりプレイ系
・住人たちの好感度上げる必要もない、反面、関わることがほとんどない
・お金の概念はなく、完全物々交換
・育てた家畜を「市場交換」を経て「肉」にしちゃったり…
家畜は家畜、愛玩動物ではないといった感じ。
初のひつじ村はDS版だったので、普通のほのぼのっぷりにちょっと驚いたりしましたが(笑
PSPということもあって牧場画面とか綺麗です。ただ物の置きづらさはあまり大差ないですね。
慣れるまで狙った位置に物を置くのが困難なので、(特に柵)
きっちり整頓された牧場を作りたい人はかなりイライラするかも。
公式サイトさんに「柵の置き方」てびきなんてものがあるので、一度見てみてください。
でもこの大根やキャベツがその辺に転がってるごちゃごちゃした牧場こそ、ひつじ村っぽくて私は好きです。
・・・・・・・・けして片付けられないからではありませんよ。
個人的には物の置きづらさとあいまってブラミーがうっとうしかったです。
常に主人公のそばに付きまとうので、はっきしいって邪魔。可愛いんですけどね・・・。
主人公よりある程度の距離離れたら追いかけてくる、程度がよかったです。
なんだか悪い点ばかりのようになりましたが、これはまる人はほんとはまります。
地味な作業しかないはずなのに気がつけば1時間経ってたり。
シンプルですが、奥は深いです。何気にやりこみ要素も有。
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GOOD!
・まきば暮らし
育ってきた野菜を収穫し、雑草を刈り、手に入ったアイテムに一喜一憂・・
色んなものにかこまれて、気がつけばまきば暮らしにハマっている。
・動物が可愛らしく、また、細かい
一心不乱にエサを食べるその姿を見ていると、和む。
鳴き声なんかも出してくれたりして、動物好きにはたまらない。
・音楽がよい
あまり聞かない意見だが、音楽については牧歌的な中にもキャッチーさがある。
ひつじ村にぴったり合っていて良い出来だと思う。冬と狩りの音楽がお気に入り。
・妙に味のある世界観、設定
基本的にひとりのんびりと営むまきば暮らしだが、ちょっとしたイベントなら
結構豊富にあったり、台詞にちょっとした味とか毒があったり、ほんとにほのかだが
色気を感じたり・・素朴で可愛らしいイラストとギャップがあり、センスを感じた。
・自由度に裏付けされた豊富なやり込み要素
基本的にどういうまきばにしようと自由。プレイする人の数だけまきばがある。
まきばを彩るアイテムも豊富。辞典埋めという楽しくも道の長いやり込みもある。
・ダウンロード版はなんと900円
これだけそろって900円と超安価。ダンロード版の恩恵としてロード時間もごく短い。
というか殆どないと言っていい。容量も大きくなく、PSPとゲーム性の相性も抜群。
BAD/REQUEST
・あまり物が持てない
3つだけ物(動物、収穫物、レンガ等)を持てるのだが、ちょっと少ない。
このゲームは結構物をあちこちに運ぶ場面が多いので、野菜など小さな物に関しては
10?15くらいは持てても良かったように思う。
・物が思い通りに取りづらい、置きづらい
慣れれば解決することなのだが、最初は物が取りづらく置きづらい。
取る場合は対象が光っていることを確認して・・とか、
置く場合はここら辺から投げて・・とか、ある程度コツが必要だったりする。
ホームページに物の置き方講座が載っているので、参考にしてみよう。
このあたりの欠点については、「まあ、まきば暮らしも楽なだけじゃないよね・・」
「楽になる方法を探してみよう」などと妄想しながらやっていたので、
私自身はそのうち気にならなくなっていた。(というか慣らされてしまった・・)
あと、
・物が何と交換できるか分かりづらい
物々交換が成り立つ本作は、交換できる物の数が多く、多岐にわたる。
何と何が交換できるか忘れがちになるので、早見表か検索機能が欲しかった。
以下は細かい部分。
・犬の厩舎について
本作は狩りのパートナーになる「犬」も育てることができる。
厩舎には合計12頭を置いておけるのだが、その犬達の並び替えができないのがちょっと。
あと、パートナーになった犬は技のカスタマイズができるのだが(こちらは並び替え可)、
例えば他にも首輪なんかで少し装飾できたり、エサをあげると忠誠度が上昇するとか、
もう少しだけカスタマイズ性というか、+αのアイデアがあればなお楽しいと思った。
面倒になったり、蛇足になったりするかの微妙な部分ではあるのだが・・
・奴の名はブラミー
説明やサポートしてくれたりするパートナーのブラミー(アヒル♂)だが、
こいつがめちゃくちゃに邪魔 笑 その邪魔さ加減はぜひプレイして堪能してもらいたい。
その後は、適当な場所に物で囲って閉じ込める方法をお勧めしたい。
どうも邪魔キャラというのが隠れた公式設定のようで、そこは何というか、面白い。
・夏と秋の季節の音楽が一緒
私個人としては本作の音楽に関して決して低くない評価をしてるので、
それだけに個別のものが聴きたかった。
・主人公が♂固定
女性のプレイヤーも多いと思われるので、
主人公の性別は選択できればよかったのではないだろうか。
COMMENT
PS2時代から気になっていたゲームが、PSPに移植された。
ふとした時にその名前を聞いていたので、根強い固定ファンが多いのだろうと思っていたが、
プレイしてみてその理由が分かった。
少なくともこのひつじ村ポータブルは、プレイヤーへの受け皿が意外なほど広い。
安定したまきば暮らしもできるが、ちょっとしたガーデニングに凝ってみたり、
うさぎだらけのまきばを作ってみたり、一面のムギ畑にしようとしてみたり・・など、
プレイヤーの自由意思が多く介入できる。
ゲームオーバーもないので、こうしたら終わりという状況もない。
終わったと思ったら終わりだし、だからこそ、一度離れてもいつかまたプレイしたくなる、
そんな優れたゲームだけが持つ魅力をこの作品も持っている。
私の持つ嗜好にばっちり合ったこのゲームに、どうも私は惚れてしまったようだ。
だから、客観的な評価としてはどうしても甘めになってしまっているはずで、
ご参考の際には各々方が重要視する部分にマイナス1点するくらいが妥当なのかもしれない。
逆に言えば派手さはなくともそう言わしめるだけの魅力が、このゲームにはあるのだろう。
セーブデータに記載される情報が村人のコメントだったり、
タイトル画面でちょっとした遊びができたり、全体的に芸コマなのも好印象。
製作者たちの、こういうゲームが作りたくて、こういう風に感じてくれたら嬉しい、
そうした作品に対する愛を感じる、とてもいいゲームだった。
次回作にもぜひ期待させてもらいたい。