GOOD!

・オリジナリティ
主人公・アンジェラが持つ「わがままを言う」力で地形やアイテムの出現確率、魔物との戦いなど様々な所に影響を与えていくという他に類を見ないシステムはPSP版でも健在。
PSP版ではさらにわがままの種類も増え、「そんなのアリ！？」とプレイヤーも思わず突っ込みを入れずにはいられないわがままも登場したためうまく使えればボス戦さえ楽に勝てるようになる。
また、PSP版の追加要素として光のアンジェラ（オリジナルの方。ステータスが伸び易い）と闇のアンジェラ（わがままに特化しており、闇のアンジェラしか使えない特別なわがままも多い）を次の町に行くときに選択できたり、好評だった「宿屋での食事での成長」もさらに使いやすくなり、新しいわがままで金とWP（わがままポイント）が許す限り何度でも食事を取れたり、特定のモンスターから手に入れたアイテムを食材にして料理を作ってもらったり（しかもその時の料理の代金はタダ）できたり、CVがイベントや戦闘中にアンジェラがわがままを言ったときに入ったり、モエとフリオという新キャラクターが登場してアンジェラの旅に関わったりと、DS版をプレイした人は新鮮な気分で（無論PSP版からの人も楽しく）プレイすることが出来る。

BAD/REQUEST

・光のアンジェラの存在意義
いい所で挙げたPSP版の追加要素である「アンジェラの変化」だが、闇のアンジェラの方が新規わがままの過半数を使え（特に「あんた、実は弱いでしょ（敵の攻撃力減少）」と「あんたは半分でいいわよ（敵のHPを半減させる）」はボスにも（無論ラスボスにも）効くというやりすぎぶり）、次の町に向かう時に選択する度にWPの最大値が5増えるという大きいメリット（わがままが重要なゲームなのでこれは非常に大きい）があるため、光のアンジェラを選ぶ理由が見当たらないというのはいただけなかった気がする。
唯一の長所である「ステータスが伸び易い」所も、金さえあればいくらでも食事を取って強くなれる（一番費用対効果が高いのは最初の地方・グラスランドの食事だったりする）システムの都合上あまり意味はなかったのだし。
・クリア後のお楽しみ要素とか
DS版ではクリア後のお楽しみ要素がなかったため、一度クリアするとそれっきりになってしまったのが欠点でもあり、PSP移植にあたってそうしたクリア後の要素も期待していたのだが、それらがなかった（また2周目への引継ぎなどもない）のは残念でならない。
・DSから改悪された所とか
DS版と違い、アイテム探しのクエストのとき、アイテム（祝福の花など）がその地形で最後に調べた時に1個だけ出てくる仕様に変わり（それまでは戦闘をこなさねばならない）、集めるのが妙に面倒臭くなったのは頂けなかった。
この手のクエストも妙に多いために、クエストで頼まれる物が軽減される闇のアンジェラの方が楽なのは否定できないが…

COMMENT

PSP-3000型使用、DS版クリア済。
「わがままを言う」事で様々な影響を及ぼす、と言う独自のシステムはパワーアップしたが、光のアンジェラの存在意義やDSからの改悪点、また相変わらずクリアした後のお楽しみ要素もないため、1度クリアしたらそれっきり、になるゲームといわれると否定しづらいのは事実である。
それでも一風変わっていて面白いゲームであることは確かなので、「模範解答な勇者の冒険はもうあきた。」とお思いのプレイヤーは購入の選択肢に入れてみてはいかがだろうか。