乙女はお姉さまに恋してるPortable ?2人のエルダー?

発売元: 加賀クリエイトオフィシャルサイト 発売日: 2011-04-28 価格: 7329(税込) レーティング: 【C】15才以上対象 (CERO について))
タイトル概要

中央値: 45 Amazon点数: 4.3

スコアーボード

乙女はお姉さまに恋してるPortable ?2人のエルダー?レビューチャート 標準偏差 0 (難易度) 1.00 mk2レビュー数 1
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ユーザーレビュー

(デフォルトは中央値近順)
506人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
2pt 4pt 3pt 2pt 2pt 2pt 1pt
総合点
45pt

GOOD!

・前作移植版からの改善点
PSP版「おとボク1」の問題点であった音声の音割れが無かったこと(音割れのために音声オフでプレイせざるを得なかったのは、醤油をはじめとした調味料で味付けしてない高級料理を食べるような虚しさを感じた)が最大の改善点で、そのために声優陣の演技を堪能することが出来る。
また、間奏曲・第6話の加筆修正に伴う選択肢の変更のためか、ヒント機能が追加されたのも改善点か。選択肢は第3話から第6話に10個未満しかないとしても、移植でテキストが追加・改訂されると選択肢に惑い、プレイする意欲を無くすことは避けられるのだから。
PC版の「ベタ移植」だった前作移植版と違い、今作ではPSP移植に伴い香織里・雅楽乃が攻略不可能になったが(この2人のシナリオに関してはコンシューマ移植に伴うテキスト修正の手間がかかるためか)、優雨・初音が攻略可能になり、それに伴い間奏曲に新規エピソードが加筆・第6話「射干玉の夜の姫君」が「占い師殿、御用心」に全面改変・優雨および初音の第9話と最終話が追加など、テキスト周りが加筆されたところもプラスか。

BAD/REQUEST

・快適さ
ヒント機能以外はPSP版「おとボク1」のシステムをそのまま流用しているためか、△ボタンに用語解説の機能を振り割っているために、文章履歴がアナログパッドを上に押さないと1操作で表示されないという謎仕様が改善されていないのは一番の問題だった。
バックログと用語解説では前者の機能を圧倒的によく使うので、この2ボタンの割り振りだけは何とかしてほしかった事は前作のレビューの時でも語ったが、今作では用語説明がやたらと多いため用語解説は用語辞典などの形でまとめた方が後から見返しやすいとも感じた点で、オリジナルに準じずとも改良する余地はあったのだし。
また、前作同様にコンフィグ周りも「必要最低限」の物しか揃っておらず、Lボタンでのスキップが既読未読を問わないスキップである事は、知らない人がうっかりと押したら混乱するだろう(「次の選択肢・未読文章までジャンプ」の機能があるとは言えど)。
・ストーリー&キャラクター
物語の中で前作の流れそのものなイベントがやたらと多く(例えばプールの授業を乗り切るイベントなど。その解決法まで一緒というのは最早笑うしかない)、前作の物語の二番煎じに思えたのはいただけなかった。逆に健康診断・体育祭など前作で行わなかったイベントや新6話などは新鮮な気持ちでプレイできたが。
そしてテキストの長さも半端無く(1周クリアに要した時間が約22時間)、共通ルートがやたらと長く個別ルートが短いという前作からの問題点(2周目以降は1周目の苦労が嘘のように、「次の選択肢へ」をフル活用して3時間半程度で終わる)と合わさって時間の確保しづらいプレイヤーにはきついものがある。
個人的な意見だがキャラクターも、主人公・千早が完璧超人過ぎてイマイチ面白みに欠け(前作主人公・瑞穂のように未経験の分野があるわけでもなく、内向的な性格などの欠点がない(なお瑞穂は内向的である分、いざとなると結構大胆な行動も取れた)ので尚更)、それ故に他のキャラの個性が活きにくくなった(特にそのあおりを受けているのは薫子だろう)のは「惜しい」としかいえない。
PC版のレビューで、他の方が瑞穂を「醤油」、千早を「出汁」に例えたが、その考え方も納得できる気がする。醤油は入れすぎると料理の味を壊すという欠点はあるが、肉や魚のように個性の強い食材でもその味を引き出せる。出汁はその物単体では料理の味を生かすことは困難のため、出汁単体の味が強調されるためには味付けを薄くせねばならない。この比喩が両者の立ち位置やキャラクターの印象を現しているのではなかろうか。

COMMENT

PSP-3000型使用。
前作未プレイの方や、前作はプレイしたが話の大まかな流れを忘れている人ならば先入観を持たずプレイできるだろうが、前作をプレイして話を覚えている人だと「二番煎じ」に感じてしまい、評価は厳しい物となるだろう。
いつかPC版・PSP版の両方を統合して、優雨・初音のHシーンも追加した「逆移植版」が発売されるのだろうが、シナリオライター・嵩谷あや氏がキャラメルBOXを退社し今後「おとボク」シリーズや関連作品に関与できず、その見込みは薄くなっているため、HシーンやPSP版で攻略不可能になったヒロインを求めるならPC版、Hシーンに興味が無かったり携帯機でのプレイに重きを置くならPSP版を選ぶとよろしいかと。
どちらにしても1周目の半端ない長さをプレイし通すための時間の確保は必要だが。

   
プレイ時間:30時間以上60時間未満(済)
M1号さん[2011-10-31 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ

Amazonレビュー

レビュー者: 綾宮琴葉 レビュー日: 2011-05-03
この作品は通称「おとボク」と呼ばれ、1作目から3年後です。
前作をプレイした方が良いかと聞かれれば、直接的なシナリオの関係はありません。
しかし、前作の設定や名前が使われており知っておくとより楽しめると思います。

今作の主人公は「妃宮千早」です。本編を始めてすぐ分かるのですが、北欧系クォーターである容姿や環境からいじめに遭い不登校、人間嫌いになり、物事を斜めに見る穿った性格になってしまいます。
そんな自分も嫌いな千早が、聖鷹女学院に「男の娘」として転校する事になってしまい、周りとのわだかまりを解消しつつ人間的に成長していきます。
前作のレビューにも書きましたが非常に人間の心の部分に触れた作品です。
人の心の温かさ、惜しみの無い友情や愛情の物語です。少し気恥ずかしい言葉を並べられる分だけ、現実離れした温室的な世界観も持っています。

実際にプレイして、前作のPSP版の不満点が修正されています。
PSP1000ですが、前にあった音割れが完全に解消されました。本体・イヤホン共に良い音質です。また画質もPSPレベルではとても高く、綺麗な画像だと思います。
残念だった事はシステムが前の使いまわしで、L(文章早送り)、R(オートプレイ)、○ボタン(文章送り)、アナログスティック上(バックログ)だけでカスタマイズも出来ません。
また、各音量調整は出来ますが全体的に音量が小さいと感じました。基本的にPSPを小さめの音でプレイするため、大きい音でプレイされる方は不満があるかもしれません。

メモリー関係ですが、セーブは早くロードは数秒かかります。クイックロードが無くストレスを感じるかもしれません。
メディアインストールは420MBで4分ほど完了します。以後は読込先が自動で変わります。無いとキャラの音声に一瞬ロードが入るため、フルボイスなのでした方が良いです。
評価は★4ですが、システム面の若干の不満と新OPが作品の雰囲気に合わないと感じ、気持ち★4.5と思っています。
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