全キャラハッピーエンドとベストエンドをクリアしたので、レビュー致します。
ＰＳ２版ワンド１・ＦＤはコンプ済みです。

ゲームの内容は皆さん書かれているとおり、シリアスです。
１キャラ攻略するのに、既読スキップ含めて６時間くらいでしたが、
ベストエンドはサクサクと半分くらいの時間で攻略出来ました。
前作やＦＤをプレイしていなくても、前作のあらすじがわかるような
ストーリーも用意されているので、今作からプレイして、その後で
ワンド１・ＦＤの順番でも楽しめるのではないかと思います。

シナリオはワンド１よりも、各キャラの事情や抱えている問題の根本にまで
踏み込んでいて、ハッピーエンドではきちんと恋愛をしながら、エンディングまでに
問題も解決もしているので、ワンド１でアルバロやエスト、ビラール、ラギの
事情がハッキリとは解決されていないシナリオにモヤモヤした方には、ぜひ今作を
プレイして貰いたいです。

キャラ別に、過去世界の魔法を使う人間・使えない人間・魔法を利用しようとする人間・
魔法を否定する人間・古代種・精霊やドラゴンなど、ワンドの世界をキャラそれぞれのルートで、
いろいろな視点から見ることが出来、とても深くシナリオが考えられているなと感心しました。
ひとりのルートを攻略したら、別のルートで別の視点から同じ物語がどう進んでいくのか
気になって…、気がついたら全キャラコンプしてしまう感じです！
もう一つ感動したことは、名前の付いているサブキャラが誰一人として、無駄に存在している訳でなく、
ワンド２の物語を作っていくのに必要不可欠だったと言うことです。
他乙女ゲームで、このキャラっている意味あるの？居なくても話は進むのでは…？と、無駄にサブキャラが
多い作品をいくつかプレイしたことがありましたが、ワンド２は一度もそう思うことがありませんでした！！

新攻略対象キャラのソロ・モーンですが、是非最後に攻略をオススメします。正直一番号泣しました！！

また、プレイして残念に思った点や受け入れられない方も居るのでは…？と思った点ですが、
まず原画家さんの絵柄が繊細なので、立ち絵はPSPでも十分なクオリティーなのですが、
スチル絵になると、あぁ…せっかくこんなに繊細で細かく描き込んであるのに、PSPの画面じゃ
細部が潰れちゃってるヨ‥‥ＰＳ２で見たかったな、と切なくなりました。
実際PSPでは潰れた細部をきちんと見には、画集を買うしかないですよね。
あとボイスですが、場面によって急に音量が小さくなり、戻ったりと、イライラした事が何度か有りました。
それと、探索を休むと各キャラクターと話せる”キャラクター○○について”の会話パターンが、
主要キャラ分用意されているのですが、既読は色が変わるはずなのに、何かの拍子で既読の色が
リセットされ、やはりイライラしました…。
そして、ワンド１やＦＤをプレイ済の身としては、物語的に無理とは分かっているのですが…、
エルバート先生やエドガーとのエンドがなく、アミィ以下の扱いなのががっかりでした…。
エドガーはプロローグのみメインで出てきますが、あとは完全に現代に置いてけぼり…、
エルバート先生についてはプロローグとベストエンドにて、完全なサブキャラとして少し会話するのみです。
過去で二人の前世のようなキャラも出てくるのですが、あくまで別人なので…。
そして各ルートのバットでは、かなりトラウマになるものも用意されているので、グッドからすべての
バッドまで網羅したい方には、精神的にキツイかもしれません。

いろいろと書きましたが、今年プレイした乙女ゲームの中では一番楽しめた作品でしたし、グッドエンドと
ハッピーエンドは、希望や幸せに溢れていて、とても心がジーンとしました！！
ラギ・ソロには号泣させられ、ユリウスには予想外の展開に驚かされ、ビラール・ノエルには自分まで
考えさせられ、エスト・アルバロには心臓を持っていかれました！！！

是非ワンド２のＦＤも作って貰いたいですね！と言うか全キャラに愛着があって、これがワンドシリーズ
最後とか考えたくない！！と思える、素敵なソフトです。