ユーザーレビュー
(デフォルトは中央値近順)オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 2pt | 2pt | 4pt | 1pt | 2pt | 2pt |
48pt
GOOD!
最初に断っておくが、良いところとダメなところが激しい作品。まずは良いところから。
・動物を収集するというシステム
ポケモンなどより早めに発売されたという、モンスター収集系ゲームである。このアイデアは斬新で、捕まえ方もバトルで捕獲・購入・オークション・ワナ・卵から孵化させる等々プレイヤーの自由に任されている。
・町の人との会話
賛同できる・できないは別として、皮肉めいたことや作り手側の主張(思想)を語ってくるので、一般的なRPGのNPCとの会話より、刺激があり楽しい。
BAD/REQUEST
次は悪いところを。
・シナリオ
シナリオには期待していたので、肩透かしを食らった。AとBが微妙なまま進み、Cではカタルシスを得られるよな…?と不安に思いながらプレイしていたが、Cも消化不良のまま終了。
Aは説明書等によると「狂気」をテーマにしているそうだが、ただ単にグロテスクな描写を見せたいだけだと感じた。
狂気ゆえの猟奇ではなく、猟奇ありきの狂気で、話も整合性が取れていない箇所がありモヤモヤ(一応この矛盾箇所は、Cで強引に説明される)
Bは設定上の矛盾などのモヤモヤは少ないが、Aよりも陳腐に感じた。
そしてC。ここで背景設定について明かされると思っていたのだが、なんとなく明かされるだけで核心は説明されず、矛盾やモヤモヤを抱えたまま終了。
一言で言うなら、「説明不足で陳腐なストーリー」。
必然性の無いグロと鬱とエロ(下ネタ)を楽しめ、設定を理論的に納得できるように説明されなくてもいい、というタイプの人間なら楽しめるのではないか。この作品を褒めている人を見ていると(mk2に限らず)このようなタイプが多いと感じる。
私のように、「伏線は全て回収されるべき」「設定は理論的に納得できるように説明されないとスッキリしない」という人間には、オススメしない。
COMMENT
最初にも書いたが、評価できる箇所とできない箇所の振り幅が激しい作品であった。
動物収集システムは良いので、オリジナリティーと熱中度は高い点数をつけたが、シナリオが(個人的には)標準以下だったので、満足感には低い点数をつけさせてもらった。
天外?や桃伝が好きなので桝田作品は大丈夫だと思っていたが、どうやら比較的深く関わっていない作品(桃伝)や「クライアントのオーダー通りに作っている作品(本人談)」(天外?)は楽しめても、デザイナーとして関わっている作品は楽しめないようである。
この作品然り、俺屍然り… 俺屍が合わなかった人はこの作品も合わない確率が高い。
シナリオはなんとなくでいい、動物収集のシステムさえ楽しければそれでいい、という人には間違いなくオススメ。散々言われているが、人を選ぶ作品である。
Amazonレビュー
レビュー者: 蕨 レビュー日: 2006-09-02いろいろ欠点があると思います。
私の友人の間でも評価は半々、といったところでしょうか。
でも、そんな欠点の数々は、プレイを続けるうちに欠点ではなくなりました。
私はリンダキューブが大好きです。
8年後には確実に滅びる星。順に星を脱出していくため、年を追うごとに減っていく人々。
そんな星に突然落ちてきた箱舟の乗務員となるケンとリンダ。
やることは「動物をできるだけ捕まえて箱舟に乗せ、箱舟を発進させる」
ただ、それだけ。
この設定は変わらないままに、3つのパラレルなシナリオが描かれます。
シナリオ毎に新しい世界が開け、そこで出会う人も街も動物も、気持ちの良いものばかりではありません。
むしろ、さわやかなものなんてほとんどありません。
でも、利己主義ですさんだ人々や、すさんだセリフや、気持ち悪い動物たちや、
そして密猟や密売や解体や、そんなすべてが一体となって何とも魅力的な、
何かのマネではないリンダだけの世界をつくりあげています。
そうして描き出される世界の、なんと生々しいほどに生の輝きに満ちていること!
このゲームのテーマは「愛」だそうです。
このキショクワルイ世界の中に確かに存在する「愛の根源的なカタマリ」みたいなものをぜひ感じてみてください。
そして、クソ生意気で暴力的で口が悪くてスタイル抜群でメシをうまそうに食べるリンダのそばに、
何があっても居てあげてください。そう、例え何があっても…。
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GOOD!
オリジナリティー:RPGとは思えないほど自由度が高い。ゲーム開始直後から自己責任で何処へでも行けてしまう。ゲームの目的が「動物集め」というのも個性的。
熱中度:動物の捕獲が面白い。単に戦って捕らえるだけでなく、外部委託や罠など様々な手段が用意されているのが自由度の高さに拍車をかけており、ついつい夢中になってしまう。魅力的な登場人物が織り成すストーリーも奥深い。
快適さ:ヘルプメッセージが充実しているので、アイテムや特技の性能が分からずに困るような事はない。あと、移動速度が速いのは好感が持てる。
BAD/REQUEST
・敵キャラ(捕獲対象)のグラフィックや、シナリオA&Bの要所で挿入されるアニメーションがグロテスクで気持ち悪くなる。作品の個性といえば個性なのだが、受け付けない人も多いのではないだろうか。
・また、捕獲した動物を一種ずつしか箱舟に登録できない仕様は理解不能である。無駄に時間が掛かってストレスが溜まるだけなので、まとめて登録できるようにして欲しかった。
・基礎になっているのが古いゲームということもあり、グラフィックはかなり厳しい。配色の問題もあるのだろうが、遊んでいると目がチカチカする。(アニメムービーは高水準だがグロテスク)
・一部の動物の捕獲難易度が異常に高いので攻略情報が必須となる。
COMMENT
非常に特異なRPG。
広大かつ謎に満ちた世界で動物(クリーチャー?)を捕獲していくのが目的で、一定期間内に目標数を集めることができればゲームクリアとなる。
A、B、C、Dと4種類のシナリオがあり(Dは隠しシナリオだが)、AおよびBのシナリオでは既存のRPGのように特定のシナリオに沿ってゲームが進行する。
本作の真骨頂はCシナリオで、RPGにあるまじき自由度を誇る。
最初から何処へ行ってもいいし、動物を捕まえる方法や順番も自由。
とにかく個性的なゲームですので、グロテスクな描写に耐性のある方ならば是非。