GOOD!

【オリジナリティ】
マール王国といえばミュージカルＲＰＧ。
このジャンルはマールシリーズにしかない大きな特徴ですが、近作は前作よりも曲数が増え、キャラの動きも種類が増えてパワーアップしています。

【グラフィック】
よく動く２Ｄキャラは本当に可愛らしく、丁寧に描きこまれています。
現在の日本一ソフトウェアと比べれば当然劣りはしますが、今見ても充分綺麗です。
背景も、不思議の森やマザーグリーンの町並みなど、まるで絵本の世界のような暖かさが溢れています。

【音楽】
ミュージカルを売りにしているだけあって、ミュージカル曲は良いものが多く、耳に残るのでつい口ずさんでしまいます。
「小さな姫の決意」は３種類ありますが、どれも良い歌詞です。
全体のノリとしては、いわゆる“昔のキャラソン”的な感じ…とでも言いましょうか…
初めて聴くと照れくさいというか、恥ずかしいかもしれませんが、この辺りは慣れてしまえば無問題です（笑
通常のＢＧＭも可愛らしいものが多く、今聴いてもまったく古臭さは感じません。

【熱中度】
モンスターを仲間に出来たり、旅の途中で寄り道した先に新しい人形との出会いがあったり…
そんなちょっとしたコレクト的なものから、ぐいぐい引き込んでくれるストーリーと魅力的なキャラたちのお陰で、かなり熱中させてくれます。

【快適さ】
いつでもどこでもセーブ可能で親切です。

【難易度】
最初に３種類の難易度が選べますが、全体的に低めだと思います。
ＲＰＧが苦手な人でもクリア出来るレベルです。

BAD/REQUEST

ダンジョンがコピペの繰り返し。
ずっと同じ景色が続くので、飽きる人は飽きるかもしれません。
基本的に一本道（時々宝箱がある小部屋の横穴があるくらい）なので、同じ景色でも迷う事はありませんが…
ダンジョンの種類自体も、前作より増えているとはいえ「森の中」「洞窟」が多く、さらにコピペなので、新しいダンジョンに入っても目新しさはあまりありません。
ちなみに道が入り組んでいるわけではなく、文字通り一本道なので、ダンジョン探索中は十字キーの横押しっぱなし（苦笑
ダンジョン探索はちょっとだれる可能性有りです。

ストーリーは一本道。
あるタイミングでのみあちこち自由に回れて、サブイベントが色々発生しますが、それ以外は一本道です。
一度しかいけない場所で人形を仲間にするのを忘れてしまうと、二度と仲間になりません。
上記の良い所で「モンスターや人形を仲間に」と書きましたが、そう数が多い訳ではないので、やりこみ要素と言えるほどでは無いです。

バグ？か何なのか分かりませんが、
・クルルがラッパを吹く場面、本来は周りのＢＧＭが停止してラッパのメロディが流れますが、ある場所ではＢＧＭが止まらずそのままラッパのメロディが流れてしまう。
音が混ざり合って何が何だか…
・時々魔法の効果音が鳴らない事がある。
上記はもしかしたら私だけかもしれませんが、こういう事があったという報告までに…

COMMENT

ＰＳ版を何周もやりましたが、改めてアーカイブス版を購入。
マールのミュージカルは好きなのですが、親兄弟がいる前でミュージカルシーンに入ると何となく気恥ずかしかったので（苦笑）ＰＳＰで出来るようになったのは良いですね。
ストーリーは良くも悪くもお伽話です。
「運命の王子様に出会う事を夢見るおてんば姫が大冒険」という設定は、今見ると古臭く感じるかもしれません。
「信じて行動すれば、夢はきっと叶う」というテーマも、今見るとありがちかもしれません。
でも、個性的なキャラたちと、話を盛り上げるミュージカルが、一見平凡（？）な上記の設定を上手く盛り上げています。
自由度はそれほど高いわけでもなく、システムもこれと言って秀でた部分はありませんが、全体的によく出来ているので、ゲーム中にキャラが歌って踊りだす事に抵抗がなければ（笑）ちょっとした息抜きに最適かと思います。