ユーザーレビュー
(デフォルトは中央値近順)オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 4pt | 4pt | 3pt | 3pt | 3pt | 3pt |
66pt
GOOD!
前半部分に掛けての当時FFシリーズの著しいヌルゲー化の中で見せつける硬派な難易度やストーリーに惹きつけられました。
序盤の身分差別の生み出す非情な現実は1章最後での悲劇に繋がりそれに憤るディリータとアルガスの確執から2章に至る流れは大変感動させられました。
また、ゲームバランス的にも敵の配置はイジワル、CPUの行動ルーチンも絶妙でありかなりシビアな難易度と言えます。
1,2章でもドーター辺りから風車小屋、ゴルゴラルダ、ライオネル城等数度やり直したステージもザラにあった。
そうしたシビアな難易度は3章で最高潮に達し、特にリオファネス城のウィーグラフとの一騎打ち及び魔人ベリアスとの連戦は綿密なアビリティのセッティングと計画性あるレベル上げが要求され多くのプレイヤーを挫折に追い込んだ屈指の強ボスである。
FF7とか比肩も出来ない容赦の無さは正に硬派のゲームというべきであります。
また、各カテゴリ毎にアビリティを細かくセッティングすることによりFF5のそれを遥かに凌駕する自由度、奥深さのアビリティシステム
戦士系と魔道士系の住み分けもできておりFF5で良く言われる「成長を通じるにつれどのキャラも似通っていく」欠点も見受けられない。
ゲームの9割以上を占める各戦闘フィールドに流れる音楽もシリアスで聞き惚れてしまうものばかり。
正に甘やかすことのない「硬派なゲーム」である松野節がふんだんに感じられるものでした。
BAD/REQUEST
が、その「硬派なゲーム」は中盤から後半にかけていずれの要素も綻びを見せています
ストーリーは身分差の話や政治のゴタゴタはどこへやら、中盤以降はルカヴィという化け物退治にアルマを助けに行くだけの話になってしまったのは正直残念。
これならディリータ側視点で書いた方が良かったのではとさえも思えてくる。
ゲームバランスも4章に入ってからは見違える程楽勝モード
全剣技をこなすオルランドゥの加入がバランスクラッシャーなのは語り継がれている通りだがそれに限らず魔法剣(ベイオウーフ)、白刃取り、見切り、MPすり替え、ガ系魔法を即座に発動出来る算術……バランス崩壊要因なんていくらでもある。
4章に出てくるボスも体感的にはキュクレインやベリアスに遠く及ばず
ラスボスに至っては6並みかそれ以下のFF史上最弱と名高い。オルランドゥやベイオウーフ等攻撃と回復を同時にこなせるユニットならタイマン張っても楽勝。
こうなると前半で見せた硬派漂うオーラは何だったのかと困惑してしまうもの
COMMENT
中世の謀略渦巻く権力社会を見事に描いた硬派な松野作品として根強い人気を誇っているものの
身分差にまつわる社会問題に彩られたストーリー性もシビアなゲーム性も実は後半には崩れ去っており手放しで名作とは言えない。
それだけにこのFFTのアンバランスさを克服した真に硬派なFFの救世主として待ち望んだFF12は降板の挙句「どうしてこうなった!」
Amazonレビュー
レビュー者: さつまいも レビュー日: 2006-05-15ストーリーはクリスタルを絡めた展開など旧FF的な部分を踏まえつつも、冒険よりかは戦争(内戦)のカラーが色濃く出ていて異色作と言って差し支えないと思います。同スタッフが手がけたタクティクスオウガと同様に描かれる熱い政治劇はこの作品の魅力の一つであると思います。タクティクスオウガのような分岐はなく基本的に一本道になっています。タクティクスオウガは単にシナリオの分岐というだけでなく、体制側、反体制側といったイデオロギー的な側面が強く興味深かっただけに残念に感じます。
ストーリーだけでなくゲーム部分にもタクティクスオウガと酷似していますが、基本的に戦闘には5人前後しか扱えず(タクティクスオウガは10人が基本)大きく趣が異なっています
算術師のジョブや終盤に加わる仲間などの鬼のような強さと、後半のランダムバトルでのチョコボの大群などゲームバランスに問題は少なからずありますが、前者に関しては別に使おうと使うまいとストーリーに変化はないと言っていいので、プレイヤーの姿勢の問題になると思います。
システム面はやり始めの頃は煩雑さを感じ取っ付きは悪いのですが、3Dの戦闘やジョブシステムを組み込んだキャラ育成は綿密に練られており、非常に幅が広くやり応えのある仕上がりとなっていて、理解すればこれほどハマれるSRPGもそうそうないでしょう。
最大の難点はセーブ・ロードが速いのはいいのですが(またゲーム中のロード待ちは大変短くストレスなくプレイできます)、登録メンバーが主人公を含め最大16人までと非常に少ない事でしょう。これのお陰で終盤はリストラの嵐に見舞われます。2ブロック使ってでも32人ぐらいは登録できるようにしてほしかったですね。
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GOOD!
・非フェイズ制のSRPG
いわゆるファイアーエムブレムやスパロボのような、自フェイズに自軍が一方的に動けるといったタイプではなく、すばやさが高いユニット順から行動できるCT制を取っていて、FFシリーズのATBを彷彿とさせる戦闘システムです。
このシステムの搭載のおかげで、敵陣から安置へ逃れる、従来とは違うすばやさの概念の導入などの変化が生じています。
・ジョブチェンジ制とカスタマイズ
ジョブチェンジにより様々なアビリティを取得し、それを限られた範囲内で自由に付け替えてユニットを強くしていきます。FF5のアビリティ制の正統進化といった感じです。
FFには珍しく、ジョブのレベルによって新たに就けるジョブ(いわゆる上級職)があったりするので、やり込み要素も万全です。しかしながら一概に下級職<上級職というわけではなく、多くのジョブは終盤においてもその利点や特徴を活かし活躍できます。
追加アビリティの組み合わせがかみ合うと、非常にトリッキーなユニットになったり、単純に前衛職に回復できるアビリティを持たせるだけでも生存率が上がり、十分つよくなったりします。
・チャージタイム
魔法や一部のアビリティには(詠唱)待機時間が設定されていて、強力なもの程詠唱に時間がかかったり、距離特性や範囲特性がちがったりします。アビリティごとに系統はおおむね決まっていますが、カテゴリー内のアビリティが増えていく程使い勝手は上昇し、純粋に強化されていきます。
・音楽
飛び抜けて良い曲がある、というタイプではなく、収録曲に外れがないタイプです。戦闘曲に関しては収録数がかなりの物で、しかもどれも良曲で、聞いてて全く飽きが来ないので驚きです。
・少数制
SRPGは1MAPクリアするだけにかなりの時間を要する場合がありますが、このゲームは自軍出撃可能人数が5人と少なく、MAPクリアだけを目指すなら平均15分程度で十分です。(難しいマップはそれなりに時間がかかります)PSPのスリープ機能も相まって携帯機にはもってこいです。人数が少ないせいでいろいろなジョブの役割あてを楽しめないということは、このアビリティ制のお陰でほとんど感じません。
・独特のロスト救済
SRPGのなかでもシビアな物は、キャラのHPがゼロになると、その時点でそのキャラは死亡扱いになって二度と使えなくなったり、(いわゆるキャラロスト)あるいはその辺が緩いSRPGではHPが0になっても単に戦闘不能扱いになり治療費の支払い、あるいは何のペナルティも無しに次MAPから使用可能となったりします。
この作品はHP0になっても死亡とはならず、戦闘不能後3カウントするまで放置すると死亡扱いになります。それまでに戦闘を終えるかフェニックスの尾などで蘇生すれば死なせずに済み、次MAPから使用出来ます。
この3カウントが絶妙で、意識すれば容易に蘇生が間に合うし、戦局打開を優先して片手間に蘇生するなどの駆け引きも重要です。蘇生するにはアビリティごとの蘇生可能範囲内(多くはキャラのHPが0になる場所=激戦区)まで戦闘不能者まで近づかなければならず、多くの場合、蘇生する側にもリスクも伴います。またHP0=死亡ではないので、多少大胆な作戦を練ったりも出来ます。
この独特のシステムのお陰で、不慮の事故でのキャラロストへの恐怖感を保ちつつ、理不尽あるいはうっかりミスによるキャラロストを防ぐ点が非常に素晴らしく、難易度へのスパイスともなるので、絶妙な難易度が楽しめます。
・ステータス関連
このゲームにあるステータスは「HP、MP、こうげき、まりょく、スピード、ブレイブ・フェイス」のみで、いわゆる防御力がありません。防具がありますが、防具装備では主にHPがあがります。
防御力がないことによりメリットがあり、低レベルでも高レベルユニットに対抗しやすくなっています。たとえば他の多くのSRPGにありがちな、10レベル離れているからといって与ダメージが1だったりすることはこの作品にはありません。なので単純にレベル差だけでは勝負は決まらず、低レベルキャラでも活躍でき経験値が溜まりやすくなっています。
それともうひとつ、後で好きなだけ能力厳選ができるので、某SRPGのように無音に腹を立てたりする必要がなかったりするのも能力値厳選派にはかなりの利点です。
BAD/REQUEST
・人数制限
16人までしかユニットを保持できません。しかも顔ユニット(唯一無二のユニットで、一度除名したら二度と出てこない)がかなり居るので、全てを仲間にするには既存のユニットを除名したりする必要となります。
・ブレイブとリアクションアビリティ
ステータスの内、ブレイブの値の扱いに不満が残ります。詳しくは書きませんがブレイブは簡単に上下させられる上に、戦闘面では例外なく最大値推奨で、その上かなり影響力があります。総合的に考えて正直存在しない方がマシとまで言える値です。
リアクションアビリティも明らかに性能差が存在しています。習得時期による性能差なら許容できますが、中にはたたかうコマンドを完全否定しているような類の、入手時期だけではとうてい納得できない物(しかも人間なら誰でもセットできる)すらあり、とてもバランスを考慮しているとは思えません。
・相手CPUの頭の悪さ
チャージする際のCPUの行動がかなりお粗末です。このゲームは前述のチャージタイム中に如何に物理攻撃を受けずに魔法を唱え終えるかが重要なのに、その点をほとんど考慮していないで行動してきます。
また一部のリーダーユニットが真っ先に前線に出てくるので、そこを集中攻撃すれば終わり、というMAPもあります。
・バランスブレイカー
数多くのバランスブレイカーが存在しますが、特に強烈なのが終盤で加入する「剣聖」です。スペックについては詳しくは書きませんが、他のバランスブレイカーには基本的にキャラの育成が必要なのに対し、このユニットは仲間になってすぐに一線級の活躍が出来る、というよりは単騎MAPクリアすら可能なレベルの強さです。しかもさらに上を行くバランスブレイカーまで存在します。こちらも詳しくは書きませんが、なんと強烈な全体MAP攻撃を、チャージ・MP消費無しで使用できる(ただしそれ相応の育成が必要)という、前述の「剣聖」顔負けの超性能アビリティ(もちろん人間なら誰でもゲットできる)が存在します。
このほかにも、主にリアクションアビリティを中心にバランスブレイカーが存在し、一つでも解禁するとだいぶ楽になります。
・リオファネス城
ここだけ非常に異質で、異常に難易度が高くなる上、突入前にセーブデータを最低二つ残しておかないとかなりの確率で詰みます。
COMMENT
PSP-3000使用、実機でのプレイ経験有り
レビュワー名から分かるように、このゲームは自分にとっての思い出の一品で、PSPを購入したら真っ先に購入しようと思っていたのがこの作品です。なのでレビュワーの思い出補正は免れないと思いますが、同時にその欠点も十分熟知しているつもりなので、その点を理解した上で上記のGOOD/Badを読んでみてください。
まず、SRPGであるがゆえ、好みは分かれると思います。さらにFFのナンバリングとはシナリオやノリ、難易度、そして戦闘システムが全く違い、単純にFFだから、といった理由で購入しても、その期待に応えられないかも知れません。ただしもちろんSRPGとしてなら十二分にオススメできる内容です。
また本作は、制作指揮者が同一人物なうえ、後述の「タクティクスオウガ」のようなゲームを作ろう!という目標のもと作られたゲームなので、戦闘システムがスーファミソフト「タクティクスオウガ」によく似ています。しかしながらいろいろFFナイズされていたり、かなりオリジナリティのある要素が入っているので、オリジナリティは3点にしておきます。「タクティクスオウガ」もかなりの出来の良さを誇るので、興味があれば一度はプレイすることをオススメします。
以下、5点の説明
・音楽 前述のようにBGMはほとんど外れがない。そのうえ使いどころも大変うまい(主義主張をぶつけ合う場面での”ラムザ君の憂鬱”など)。効果音も癖になるくらい快音。
・熱中度 シナリオバトルに詰んでレベル上げ・アビリティポイントゲットに奔走するのがかなり面白い。初回は結構頻繁に詰む。またやり込み要素は結構な量がある。
・満足度 携帯機との相性は良、ボリュームも結構ある、やり込みも(自己満足だが)かなりあり、1,000円の価値は大いにある。ただしいくらやりこんでも、やり込み無しでも十分強いし、やりこんでもそれに見合う敵が居ないのであまり強さは実感できないかも。