GOOD!

・世界観が良い。
リアルさ重視の世界観。ネタ装備はあるが、基本的には現実的な武器、服装。
プレイヤーや登場キャラの設定も、実際の時代、剣闘士として考えられる内容。ストーリは無いも同然で、ただ生きるために戦う感じ。
そんな泥臭い雰囲気が好印象。

・システム
△×□○のボタンが、それぞれ敵の上下左右の部位を狙う攻撃。
同じ箇所を連続で攻撃すると、その部位の装備を落とすので、上段攻撃で兜を落とし大ダメージを与えられる頭を狙ったり、右手を攻撃し武器を落として無力化したりと戦略性もある。

・難易度が高め
生きるか死ぬかの世界なので、この難易度の高さが良い緊張感になっている。

BAD/REQUEST

・戦闘システム
観客の満足度をあげるの面倒。
剣闘士はエンターテイナーなので、単純に勝負に勝つだけでなく観客を楽しませる必要がある。普通に戦って敵を倒すだけでは、絶対に観客は満足しない。
具体的に、ゲーム内でやる事で言うと、敵の背後から攻撃する、敵の武具を落とす、敵を連続で倒す、など。
手っ取り早く確実に満足度を稼ぐなら、自分は武器を捨て攻撃力の低い素手状態になり、敵の武具を攻撃し落とさせる。敵がそれを拾うのを待つ。また落とさせる。と、観客の満足度が目標値に達するまで、「落とす→待つ」を繰り返さないといけない。これが非常に面倒な上に単調。

回避、パリィが役立たず。
回避は足元に何かあるとバランスを崩し、逆に隙になってしまう。
戦闘が続くと、外れた装備品や、倒した敵の死体で足元はゴチャゴチャ。とても回避を使える状況ではない。
パリィというのは、敵の攻撃をはじき返す防御技の事。
ただ弾けるのは１撃だけで、敵が複数居たり連続攻撃された場合はタコ殴りにされる。

敵が複数いる場合が厄介。非常にイライラする。
このゲームはリアル志向なだけあり、モーションもモッサリした感じ。ダメージを受けて仰け反ってるモーションも長め。なので１撃食らうと、仰け反り中に次の敵の攻撃を食らい、その仰け反り中にさらに次の敵の攻撃を?、となり、何もできないままハメ殺される。
そして壁に追い詰められたら壁に激突するモーションを取り大きな隙に。上記の足元に転がってる脛当などにも転び大きな隙に。
走って逃げ回ろうにも闘技場は狭く、逃げ回ったところで敵に隙は生まれない。プレイヤーが１撃当てたとしても、当てた敵以外の敵が一斉攻撃してきて、後は上記のように何もできないままタコ殴り。
複数相手に立ち回れるようなシステムが組まれていない。

・やる事が戦闘しかない。
町や闘技場を自由に歩く事はできず、項目の中から行きたい場所を選ぶだけで、非常にあっさりした感じ。服の種類も数が少なく、武器数は多くても結局は愛用の武器１つで済ました方が強い。
闘技場に行く、３試合行う、帰る。の単調な毎日。

COMMENT

●オリジナリティ　４点
非常に硬派な内容で好印象。操作性は直感的で解りやすく、戦略性もある。戦闘システム面のレスポンスの悪さだけが残念。
●グラフィック　２点
普通。ただ町などは自由に移動できず、項目の中から武器屋や自室などを選ぶだけで、ボリュームが無さ過ぎる。
●サウンド　１点
音楽は全く印象に残らなかった。キャラのセリフも「ああ」とか「おう」のような感嘆詞ばかりで注目すべき点は見当たらない。
●熱中度　１点
ハマる人にはハマると思うが、私は１日で飽きた。
●満足度　１点
全く無し。
●快適さ　１点
戦闘しかしないゲームなのに、その戦闘のシステムが杜撰。個性や直感的な操作は良いのに、バランスの悪さが目に付く。

・感想
買って翌日に売りました。とにかくイライラします。
難易度が高いゲームは好きですが、これは難易度が高いというより、理不尽さ、バランスの悪さが目に付きました。
敵は装備を落とさせないとダメージを与えられなく、でも落とすと自分は立ち回り辛くなる。それもリアルな戦略性だとは思いますが、ゲームとしては不快なだけで、つまらなかったです。

余計な要素は一切排除し、戦闘のみしかやる事が無いのに、その戦闘が非常に単調で面倒臭く不快。逆に言えば、緊張感やリアルさのある戦闘が好きなら方ならハマれる可能性はあります。
ストーリーも無く、町も無く、華も無く、ただひたすら試合をして観客を楽しませ、相手の武器を奪う。そんな内容が好きなら合うかもしれません。
爽快感や操作性の良さ、ストーリ、幅広いゲーム性などを好む方には向かないと思います。

間違い無く万人受けはしないでしょう。私も緊張感やリアルさのあるアクションゲームが好きで、それが目当てで購入しましたが無理でした。
しかし、個人的な評価は低いですが、他にはあまり類を見ない、硬派なゲームである事は確かです。興味を持った方は一度体験してみるのも良いと思います。
無料でできる体験版がありますので、購入を考えている方は、まず体験版を遊んでみる事をお勧めします。