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GOOD!

打越鋼太郎氏のストーリーが目当てで廉価版を購入、期待通りに楽しむことができました。

アドベンチャー系としては定評のあるＫＩＤシステムなので、ここでは主にストーリーについて触れたいと思います。

これまでにも同氏のインフィニティシリーズ３部作を全てクリアしてきましたが、本作でも難解で空想科学やＳＦ要素が絡み、そして必ず時空的展開で魅せるストーリーは健在でした。

この作家の特徴でもありますが、専門的な用語や一見ストーリーに無関係と思えるような難しい説明でプレイヤーが置いてきぼりにされそうになります。

但し、これを楽しめるプレイヤーは最後の伏線回収を伴う快感を味わうことができるので、これを知っているプレーヤーは「また最後に驚かされたい」という期待を持てるのです。

そういった意味では、ＣＥＲＯ“Ｂ”となっているものの、物理学的思考や時空的空想を少々要求されますので、考えること自体が面倒な方にはお勧めできないかもしれません。

でもゲームとしての難易度は、過去のインフィニティシリーズと比べると高くありません。攻略サイト等を全く見なくてもクリアできるレベルです。
これは、あまりにストーリーが難解すぎて賛否両論があったＲｅｍｅｍｂｅｒ１１の反省から、プレイヤーを爽快なエンディングへ導くという基本に立ち返った結果かもしれません。

デザインは、名作の誉れが高いＥｖｅｒ１７を手掛けた滝川悠さんで、個人的にはこの方が描く女性キャラクターが好印象です。実際はもう一人のイラストレーターと描いているそうですが、いわゆる立ち絵の崩れ等はほとんどなく、こちらも期待通りでした。

あまり世間からフォーカスされていない本作ですが、もっと多くの方に体験してほしいと思っています。
今回は特にＳＦ寄りなので、突っ込もうと思えばいろいろありますが、終わってみるとやはり考えさせられることが。

自分自身とは何なのか、無意識と自意識の境界とは・・・。

BAD/REQUEST

主人公が「練丸」と「鳴海」の２人で、それぞれのグッドエンディングを達成すれば、真のストーリーが解放される仕様。過去の作品と比べると、解放に要するボリュームが少なくなったように思います。

ストーリー展開に影響を与えると思われる選択肢も少なくなったように思われ、難易度が下がった印象です。しかしその分、純粋にストーリーを楽しみやすくなった訳なので、人によって評価が分かれるところです。

また、回収した名シーンを楽しむ「おまけ」要素はもう少し充実してもらえれば嬉しかったです。

COMMENT

ＰＳＰ?３０００使用

完全に打越鋼太郎作品目当てでしたが、概ね満足です。
どんな作品を出しても必ずＥｖｅｒ１７と比べられてしまうのは宿命かもしれませんが、どの作品も終えた時に、常識や固定観念を揺さぶられる感覚が楽しいです。

次回作「Ｃｏｄｅ１８」にも期待をしたいと思います。公開されているキャラデザインは今までの雰囲気と異なりますが、ネーミングにはいつも通り数字が・・・。楽しみです。