PSP mk2 - PSPの参加型レビューサイト

GOOD!

■サウンド
全編通してカッコイイ、BRSのイメージにあった硬質的な曲が良いです。
並木氏の曲が好きな方なら、あのサウンドが存分に聴けるので文句なしかと。

ザコ戦は通常移動の曲がそのまま流れ続け、ボス戦のみバトル曲が用意されているというのもメリハリが効いて、特にボス戦が盛り上がるので
個人的には良いのではと思いました。

■キャラクター
BRSのモデリングは良くできています。キャラゲーとして大事な部分は安心できます。
動きもイメージ通りで違和感はありませんでした。huke氏のイラストをよく再現してると思います。
それ以外のグラフィックについては及第点レベルと感じました。

■スキル
クールタイム制ということ以外使用制限が無いので、気兼ねなくガンガン使えて爽快でした。
実績システムのような習得の仕方も面白く、使用時のカットインもカッコイイです。

■ローディング
インストールしてプレイしたのですが、ほとんど読み込みが気になることがありませんでした。
ローディングに関しては非常に快適です。

BAD/REQUEST

■ストーリー
結構しゃべりますが、フルボイスではありません。
とりあえず普通にプレイして８時間ほどでエンディングになります。また物語の真相が明かされること無く唐突に終わり「え？」となりました。
早い人なら６時間くらいで１周目が終わるのではないでしょうか。それくらいのボリュームです。
ストーリーを補完するために２周目がありますが、１ステージあたり２?３ミッションに若干のイベントが付け足されるだけで、やることはほぼ１周目と同じです。
２週目の途中で１周目とほとんどやることが変わらないのと、後述のバグでモチベーションも下がり、飽きて止めてしまいました。

ムービーシーンでは、臨場感を出すためなのかカメラの手ぶれのような演出（カッチリ固定されずゆらゆら動く）が目につきました。
メタルギアなどの映画を意識したリアル志向なゲームでは非常に効果的だと思うのですが、
アニメ系のキャラ劇で手ぶれ演出が入っていてもウザく感じるだけで、カメラが落ち着かず非常に気持が悪くなりました。
人によっては酔うかもしれません。

本編と離れたサブミッションは、なぜかミッションの途中でセーブできません（本編にはあるセーブポイントが設置されて無い）
死ぬとミッションをやり直しになるので、悪意を感じます。

■進行不能バグ
２周目のステージ３?１で進行不能バグで進めなくなりました。
ある人物にアイテムを渡すのですが、そのアイテムを持っているのに話しかけても同じ事を言うだけで進行不能になりました。
やり直すと問題なく進めましたが…。

■戦闘
基本的にはBRSの照準を操作して射撃するだけのバトルです。
２点間を高速移動できるので、敵の攻撃は寸前で避けるかガードで対応。
必殺技的なスキルは他のRPGにおける魔法的な感じでしょうか。
装備で戦闘が変わるといったことはありません（６連射が７連射になる程度）
また数も非常に少ないので装備は実質無いものと思ったほうが良いです。見た目は多少変わります。

おそらくTPSを手軽にというコンセプトだと思いますが、BRSの世界観を考えたバトル自体は悪く無いと思います。
が、そのコンセプトだけで終わってしまっていて、全然作り込まれてない印象でした。
大体の敵は攻撃前に光るので、それを見て避ける→反撃　が基本となるのですが
敵のバリエーションが多くないので結果短調になり、それがゲームが進むほど顕著になるので飽きます。
スキルの存在でその辺を緩和させようとしているのですが、ザコ戦では使えるスキルもほとんど固定してしまうので作業になりがちです。

序盤はそんなに苦労せず進めるのですが、後半からは光ったのを見ても避けづらい、もしくは完全には避けられない攻撃が増えてきます。
ガードをしても半分のダメージを受け、また敵の連続攻撃は１発食らうとすべてフルで食らうため、
ボスクラスの連続攻撃を一度避け損なうだけでそのまま死ぬこともあります。人によっては理不尽と思うかもしれません。
結局回復アイテムによるゴリ押しで進むことが多くなり、華麗に避けまくるといったプレイは後述のヒートゲージもあり難しくなります。
回復アイテムゴリ押しプレイが前提と考えれば難易度は低いです。
が、気を抜くと中ボスやボスで簡単に死ぬといったバランスです。

弾を撃ちまくったり回避動作をするとヒートゲージが上昇し、100％になるとオーバーヒートを起こし無防備になります。
このヒートゲージのために、「ザコにとどめというところで弾が撃てない」「回避をくりかえしていつの間にかオーバーヒート」ということが多く、
非常に爽快感を損なう原因になっていると思いました。
一応オーバーヒートを回復できるアイテムはあるのですが、それならば最初からゲージが無く
「ガンガン弾を撃ちまくれ、華麗に回避を繰り返して反撃」といったプレイができたほうが爽快だったと思うのですが…。

あと「逃げる」が無いので、瀕死で回復アイテムなしの時に強敵と戦闘になるとキビシイです。

■移動
宝箱や、ジャンプで移動する場所などはマークが表示されそこで○ボタンを押すのですが、ちょっと反応が悪いのでイライラしました。
またマークが表示されるところとされない所があるので、それだけを頼りにしていると迷うこともあります。

ステージ内は似たような風景（構造）が多いので迷いやすかったです。
一応地図があるのですが「どの部屋にいるか」しか表示されず、さらに方角も出ないのでその部屋のどこにいるのかわかりづらいです。

COMMENT

■PSP-3000でプレイ
当方、原作の「BRS」は名前を聞いたことあるくらい、イラストを見たことあるくらいで、そんなに詳しくありません。
そういう視点でのゲームレビューということをお断りしておきます。

新納＆野島コンビということでラストランカー並のゲームを期待したのですが、残念ながら期待が高すぎたようです。
戦闘と移動シーンの作りがおざなりなのと、ボリューム不足のせいで
「新納氏はコンセプトだけ決めてあとは新人に任せたらこうなった」のではないかと邪推したくなるデキです。
ラストランカーは非常に楽しめたのですが、システム的に似ているBRSはそのキャラクターと世界観頼みでゲーム部分は凡作といった感じです。
RPGの楽しみであるキャラクターの強化部分は、レベル上げとスキルの習得と強化だけです。
強力な装備品収集やアイテム探しといった楽しみはありません。RPGではなくアクションゲームにしたほうが良かったかもしれません。
「RPG」として売ったほうが売上が伸びるのでしょうが…。
ボリュームを気にせずサクっとプレイしたい人や、本当にBRSが好きな方以外にはオススメしません。