PSP mk2 - PSPの参加型レビューサイト

GOOD!

■女の子をEroticに撮影

学校の中で好きな女の子を追い回し、
好きなだけ撮影しまくるという、
男の欲望を実現したゲームです。

女の子と仲良くなると、
きわどいポーズなどにも応じてくれるようになります。

ある意味パンチラ撮影ゲームです。

■三次元的な演出

キャラクターも背景も三次元的に描かれており、
とてもよく動きます。

イベントも豊富で、
イベントごとに様々な動きや表情を見せてくれます。

シリーズ初の３Ｄながら、
想像以上によく作りこまれていると思います。

淡い色調の色使いも雰囲気が良いです。

■音楽

シリーズの伝統かもしれませんが、せつなさを感じさせる、
TWOFIVEさんの落ち着いた曲調の音楽はとても良いです。

■古典的な会話系ギャルゲー

今の時代には貴重な恋愛シミュレーション系のギャルゲーです。
いまや存在そのものが貴重かもしれません。

BAD/REQUEST

■会話システム

今回は制限時間内にタイミング良く会話を選ぶことで、
評価が決まるシステムですが、これが非常に煩わしいです。

これではまるでリズムゲームの出来損ないです。
この種の会話ゲームにアクション性なんて誰も求めていないでしょう。

ＴＬＳシリーズから通して間違いなく最低最悪のシステムです。
はっきり言ってカスです。

そもそもプレイヤーの意思によって会話を楽しむことは不可能です。
もはや女の子との会話を楽しめるレベルではありません。

バルーンの色と位置に合わせて会話を選ぶわけですが、
出始めと消えかけの場合は会話がヒットしないという意地の悪さも、
スタッフの性格の悪さをよくあらわしていると思います。

会話などの自由度もシリーズ中最低レベルです。
会話中の選択肢すらほとんどありません。
プレイヤーは蚊帳の外から会話をただ眺めるのみです。

ラブプラスのように触れる場所を指定できるようになりましたが、
操作性が悪く、実行タイミングや制限時間の問題があるため、
何一つ楽しくありません。

この種の会話ゲームで最も重要なことは、
どれだけ女の子と楽しくイチャイチャできるか、
どれだけプレイヤーが没入できるか、ただそれだけのことです。

このゲームのスタッフは、
なぜかつてＴＬＳの下校会話が高く評価されたのか、
まるで理解できていないようですね。

かつては下校会話として最もウリだったシステムが、
ここまでダメダメなものになってしまうとは、
ファンとして呆れるばかりです。

おさわり主体の準エロゲーであるラブプラスが、
なぜあれほどの人気を得ることができたのか、
ちょっとは考えて欲しいものです。

■ランダムエンカウント

ＴＬＳからキミキス、アマガミへと、
ランダムエンカウントは排除される傾向にありましたが、
今作ではＴＬＳ時代に先祖がえりしたのか、
ひたすらランダムエンカウントに翻弄されます。

このゲームのスタッフは本当に学習能力がありませんね。

移動先を選んでも「誰もいませんでした・・・終わり」で、
納得するプレイヤーがどれだけいることでしょう。
プレイヤーを楽しませる気がまるで感じられません。

以前からさんざん批判され続けてきたシステムですから、
当然スタッフも問題を認識しているようで、
救済策として強制エンカウント機能も用意されています。

ところが、この強制エンカウントはミニゲームとなっており、
動体視力が無いと希望のキャラとエンカウントできません。

なかなか思い通りのキャラとエンカウントできないため、
ますますストレスがたまるという本末転倒なシステムです。

シミュレーション要素を重視した結果だと言うのでしょうが、
いい加減、ギャルゲーにゲーム性なんて誰も求めていないことを、
スタッフは理解するべきです。

重要なのは、プレイヤーが楽しいと感じるかどうかであって、
リアリティがあるかどうかではありません。

何もかもランダムだというなら、もはや、
ただ見ているだけのノベルゲームの方が
遥かにマシだと私は思います。

■ストーリー分岐

これもシリーズの伝統のようなものですが、
ストーリーは恋愛ルートと友情ルートに分岐します。

ルート分岐の基準は、会話やイベントが、
恋愛よりか友情よりかによって決まります。

攻略本のデータ集でも用意していない限り、
プレイヤーが思い通りのルートを選ぶことはまずできません。
選ぶどころか狙うことすら不可能です。

そうです、要するに、ストーリーの分岐もまたランダムです。
ランダムであるため、プレイヤーがゲームを遊ぶというよりも、
ゲームに遊ばれている感覚が強いです

■快適さ

全般的にレスポンスがやや悪く、
処理落ちも多いです。

セーブもロードもかなり遅いです。
ゲーム中の１日が、非常に長く感じます。
かなりストレスが高いです。

一方で、エンカウントなどはランダムで、
撮影などのイベントはやり直しがききません。

よってセーブロードの繰り返しとなりますが、
これがまた非常に煩わしいです。
よっぽど忍耐力が高くないとやっていられないでしょう。

■撮影スキルシステム

撮影をこなすごとにポイントがたまり、
一定値になるとスキルを獲得して撮影の幅が広がります。

このシステムそのものは良いと思われるのですが、
要求されるポイントが半端ではありません。

普通にプレイしているだけなら、
ほとんどスキルを得ることもなくエンディングを迎えるでしょう。

こんな基礎的なシステムをやりこみ要素などと考えているようなら、
このゲームのスタッフは頭がおかしいとしかいいようがありません。

■キャラクターデザイン

見てのとおり微妙です。

実際に動くとそれなりに見栄えはしますし、
慣れてくると違和感はなくなりますが、それにしても、
もうちょっとどうにかならなかったのでしょうか。

キャラクターデザインの人気で大ヒットした、
キミキス、アマガミとは対照的です。

COMMENT

ＴＬＳ、キミキス、アマガミの流れにある、
恋愛シミュレーションゲームのシリーズ最新作です。

今回はシリーズで初めてキャラクターが３Ｄで描かれています。
演出の３Ｄ化により、臨場感がかなり向上しているように感じました。

一方で、イベントの作り込みなどの努力は感じられますが、
キャラクターデザインや、ロードの遅さなど、
技術力がいま一歩足りていないと思います。

今回のテーマである写真撮影は、
目の付け所は悪くないと思いますが、
活かしきれていないように感じました。

もっと工夫や改善の余地があると思います。
主にEroticな方向で。

シナリオは、キミキスやアマガミと比べるといたって平凡です。
どうにもシナリオに面白みがありません。
前作や前々作ほど垢抜けていません。

最初に新体操部の後輩の友情ルートをプレイしましたが、
部活動についてじめじめとした話が延々と続くのは、
苦痛以外の何物でもありませんでした。

ゲームシステムはキミキスのキスを撮影に変えたような感じですが、
特に会話システムは最悪でした。

このシリーズのスタッフは、
プレイヤーを楽しませる努力や配慮が全く足りていないと思います。

例えばセーブのたびにいちいち注意書きが表示されますが、
そのたびにメッセージを読み飛ばさねばならないプレイヤーの手間とか、
彼らは考えたことが無いのでしょうか？

プレイヤーへ余計なストレスを感じさせないことは、
ゲームを作るうえでの基礎の中の基礎だと思います。

もうかれこれ６作以上シリーズを続けていながら、
そんな基礎すらもろくにできないようなスタッフには呆れるばかりです。

キャラクターデザインがイマイチなせいか、
前作と比べてあまり人気が出ていないようですが、これにめげず、
また３Ｄで次こそ快適で楽しいゲームを作って欲しいと願います。