PSP mk2 - PSPの参加型レビューサイト

GOOD!

システムを説明すると長くなってしまうので、基本的に前作との違いを書いていく。
前作を知っているものとして書くので、予備知識は他の方のレビューや１のレビューを見て下さい。


●オリジナリティー
１に比べて確実に進化している。
前科をつけて値引きしてもらったり、アイテム界に小部屋が出現して買い物ができたり。
何かと報われない魔物達にも固有能力が与えられ、レシーブ投げや魔チェンジなどの特権により
育成価値が以前より高まった。
ジオシンボルが歩いたり、とにかく今回も目新しい部分が目白押し。


●グラフィックス
相変わらず気合いが入っている。
喜怒哀楽と表情豊かなキャラをドットで可愛らしく表現している。
武器ごとにドットが用意されているのも変わっていない。
一人につき何百枚あるのか考えると、職人技が伺える。
また、技のエフェクトがかなり派手。
大袈裟ではないかというくらいの演出で魅せてくれる。


●サウンド
特に無いが、強いて挙げるとすれば声優が豪華なこと。
緑川さんに田村ゆかりさん、若本さんに水橋かおりさん等々。


●熱中度
これに尽きる。
やり込み要素を推しているゲームだけあって、凄まじい熱中度。
夜に軽い気持ちでPSPの電源を入れ、気が付いたら朝だったなんてこともある。
レベルの上限が9999で、転生して強い状態で1レベルからやり直せ、
武器も戦闘によって鍛えることができる。
他にも挙げたらキリがない。
一応上限はあるものの、果てしなく遠い道のり。
やり込み尽くしてやることがない頃には、総プレイ時間が恐ろしいことになっているだろう。


●快適さ
会話シーンをボタン一つで飛ばせるようになったのは大きい。

BAD/REQUEST

改善を期待していただけに、辛口で書いていきます。


●オリジナリティー
本質は変わっていないな、という印象。
ジオパネルによる連鎖も、慣れればパターンなので面白味に欠ける。
戦闘も、特にアイテム界では狭いマップに敵を密集させているケースが多く、
敵に囲まれタコ殴りにされるなんて当たり前。
装備が武器１つに防具３つと曖昧な分け方かつ、防具もとことん強化できるため、
逆に防具を強化されているのを前提に、タコ殴りされやすいシステムにしたのだろう。

結局、やり込み要素はあるが戦略性は全くない。
努力して力押し、それだけ。


●グラフィックス
イベントＣＧがかなり雑。
エンディングで何枚も流れるが、絵崩れが激しくて誰か分からないものもあった。
また、画面を拡大するシーンでドットが荒くなる。
どうやら、縮小画面がデフォルトの大きさのようで。


●サウンド
相変わらず耳障りな曲が多い。
奇怪なだけに耳に残るのだが、インパクトがあるだけでどれも微妙。
今回はますます曲の購入が困難になっているが、正直どれも聴きたいと思わない。
こんな高値をつけて苦労して辿り着かないと買えない場所に購入屋を置いて、
このゲームの作曲家はよほど自分の曲に自信があるのだろうか？
正直、人を変えてほしい。
プレイ時間が長いだけに、曲が微妙だとモチベーションが下がる。


●熱中度
やはりどうしても単調作業になってしまうことだろうか。
やり込み要素を重視するにしても、もう一捻り欲しいところ。


●満足感
無い方がマシというくらいの酷いストーリー。
キャラの絵に釣られて買うと泣きを見る。
評価できるのはやり込み要素であり、キャラ同士の掛け合いや、盛り上がる展開を期待している
方は要注意。
基本的にバカ乗りのシュールな雰囲気で進んでいくが、シリアスになると毒舌なキャラ達が突然綺麗事を並べまくるので、かなり拍子抜け。
どちらかに統一すべきかと。
今時ラスボスが魔王ってのも……。

作業的なやり込み要素、見るに堪えないストーリーで、結局満足感は今回も低い。


●快適さ
会話シーンのスキップしか変わってない。
アイテムは整理できるものの、相変わらず武器も回復薬もごちゃ混ぜ。
重要アイテムでも売り飛ばせる。
敵も味方も技が派手なのはいいけど、長すぎてダレてくる。
前述の通り囲まれやすいので、いちいち数十秒に渡るエフェクトを何度も見せられたら、イライラして当たり前。
かといって、演出オフだとかなり寂しいバトルに。

また他の人も散々書いているが、戦闘画面が見にくい。
高低差30とか言われても見た目じゃ分からない。
デコボコなステージに埋もれてキャラが見づらいなんてしょっちゅうある。

COMMENT

やり込み要素がウリだけど、裏を返せばそれだけなゲーム。
前回より運要素が高まり、失敗して萎える局面も増えたように思う。
新システム搭載で面白くなった反面、それによる不快感も増し、前作の不満点も解消されていない。

ただ、やり込み要素を求めている人なら絶対にハマることは間違いない。
時間を忘れてやってしまうので、受験生の友人に貸せば人生を破滅させることも不可能ではない……かもしれない。

ディスガイアじゃなくていいので、このシステムをそのままに別のシリアスな作品を
作ってくれるだけでも、違う層のゲーマーを取り込めるのではと思った。