PSP mk2 - PSPの参加型レビューサイト

GOOD!

設定舞台は海底のアミューズメントパーク。そこに突如、７人の男女が閉じ込められる・・・現実社会ではまだ実現できないこの設定だけで、興味を持つ方も多いと思います。

当然、脱出を最終目的とするのかと思いきや、話が進む程に、脱出そのものと並行して全容を解明したいという欲求が強くなります。

イラストのイメージからは、いわゆる恋愛アドベンチャー系と分類されてしまいそうですが、実際はひとつひとつの事象に科学的、技術的根拠が用意され、そこに伝説や逸話の要素も絡み、むしろ硬派な理論派ゲームであると思われ、ご都合主義的な安易なものと一線を隔しています。

物語は、好感が持てるくせのないイラストで織りなすリラックスモードと、生死を意識する緊張モードを行ったり来たりして、疲れや飽きを感じさせませんでした。

ユーザー配慮も言うことなし。どこでもセーブでき、その上限数も１００。分岐点まで高速でスキップできる機能や、既に選んだ選択肢の色が変わる点など、このジャンルにはありがたい気配りが備わっています。

すべては、最後（＝真のエンディング）まで投げ出さないでほしいという、スタッフの願いであるかもしれません。

BAD/REQUEST

やはり、最終シナリオに行き着くまで、少々根気が必要な点でしょうか。

当サイトのようなレビューを事前に見ていれば、誰もが賛辞を送っているシナリオ全体をコンプリートしようと思えますが、何も知らない方が途中でモチベーションを下げてしまうリスクはあります。

COMMENT

評価の高さに、久しぶりに手に取ったジャンルでしたが、正直に言ってラストへの展開には衝撃を受けました。安物の映画よりも、よく考え抜かれています。

終盤、「クリアしたいけど終わらせたくない」といった複雑な気持ちになりました。

これをきっかけに、この手のジャンルをもう少しやってみたいと思っています。

これ以上の良作があれば良いのですが、もしもないのなら、このゲームを知らなかった時に戻って、もう一度先入観なしで遊びたいといったところです。