PSP mk2 - PSPの参加型レビューサイト

GOOD!

・快適さ
2009年のアドベンチャーゲームとしては速度早めのスキップ・未読文含めてのスキップ（これは特に「五色塚編」の共通パートで活かされる）・セーブ個数60個（選択肢が少ない反面ダイレクトにバッドエンドに繋がるのでセーブデータが多いのはありがたく、バッドエンド回収にも便利）など、合格点以上のシステム周りは備えているのでプレイには困らないだろう。
またシステムメニューでPSPのバッテリー残量が表示されるのも、あまり見かけないながらもアドベンチャーゲームには有難い機能だった（意外とこうしたテキストアドベンチャーの場合、電池の残量を忘れてしまうことが多いため）。
そしてこうしたミステリー系のアドベンチャーゲームに付き物の「赤三角」で警告されるような残酷なCGもないため（テキストで残酷気味な部分はあるが、あまり怖くない）、夜寝る前などにプレイする形でも充分プレイできるだろう。

BAD/REQUEST

・ストーリー
田舎町に引っ越してきた主人公が謎めいた事件に巻き込まれていくという大筋だが、「その事件に何故主人公が巻き込まれるのか」そして「何故街の人たちが豹変した挙句突然姿を消すのか」という重要なキーワードが、勘のいい人なら最初の方の「黄泉比良坂編」あたりで気付いてしまうので、本格的なミステリーを期待する方には肩透かしを食らうであろう。
また、他の方も指摘されるように（ストーリー上仕方ないとは言え）車の中で主人公が男に襲われるシーンも存在するので、（女性受けを狙ったのだとしても）人によっては不快に映るし、そして何かしら現実で酷似した事件が起きた時に「このゲーム（アニメ）に影響を受け事件を起こした」と槍玉に挙げられるのが容易に予想でき、受け入れられなかったのは確かだ。
ストーリーの中で「（主人公に向けるそうした劣情が）公共交通機関などで女性に対し男性が劣情するのと似た様なものだ（意訳）」と語られていたが、ある意味当てはまるとはいえこうした「密室的状況での事件」の方が表沙汰になりにくい分性質が悪く、いつ起こってもおかしくないからこそそうした表現には慎重にならざるを得ない事を製作者側も理解できると思うのだが…

COMMENT

PSP-3000型使用。
現在（2010年2月時点）アニメ版放映中という事もあり、若干中古価格も高くなっているが、ネタバレ防止のためできるだけアニメ終了後まではプレイを控えた方がよろしいかと（意外と原作となったゲームの存在を知らない視聴者も多いがそれを含めても、ストーリーのネタバレを知ってしまうと楽しめなくなる危険性がある）。
ストーリー的には物足りない部分が多いため本格的なミステリーを期待せず、アニメ視聴後の原作の補完や「ときメモ4」へのデータコンバート目当てなどでプレイするスタンスでプレイした方が賢明だろう。