PSP mk2 - PSPの参加型レビューサイト

GOOD!

・キャラクター数
ゲームから漫画から小説から、過去の.hackシリーズのあらゆるジャンルからキャラクターが出演しています。加入時にある程度のシナリオがあり、また用語集でその作品の概要を確認できるので、知らないキャラでもどんなキャラなのかを理解しやすいです。ただ、居るだけ参戦が多いのが残念ではあります。詳しくはBAD欄で。


・グラフィック
使用できるキャラクター数の割に、キャラクターごとに２種類のグラフィック（強化前と強化後）が用意されていたり、必殺技であるクロスレンゲキのムービーもその分だけ用意されていたりと、力が入っていると思います。また、イベント時に挿入される漫画のコマ割りのような感じの演出も、下手に３Ｄキャラに人形劇をさせるよりはよっぽど臨場感があると思います。


・ＢＧＭ
新規追加曲のほかに、過去の作品の曲もかなり収録されています。ボス戦でイベントに対応したヴォーカル曲が流れる演出もGOOD。


・オリジナルボス戦
普段とはちょっと違う戦い方が必要になるオリジナルボス戦はなかなかの歯ごたえがあり、面白いです。

BAD/REQUEST

こちらの方が多いです。


・戦闘システム
敵を攻撃してブレイク→野球のバッティング、もしくはバレーボールのような目押しのユニゾンコンボ→ゲージを溜めてクロスレンゲキ、という攻撃の流れを強制されるのがテンポを損なっています。これを行わないとダメージをあまり与えられない、クリア評価が低くなる、強化に必要なアイテムが手に入らないとロクなことにならないのに、いちいちスキップ不可の演出が入るのが非常に鬱陶しいです。GOOD欄にクロスレンゲキのムービーが良いと書きましたが、この演出もスキップ不可のため、何度も見ているとさすがに飽きます。また、このシステムを使わせるためか、過去ゲームシリーズでは３人パーティーだったのが２人パーティーになってしまっています。


・友好度システム
キャラクターの行動などによって連れて行った味方の友好度が増減するシステムがあるのですが、一部内容に非常に理不尽なものがあります。特に酷いのは、↑に書いた戦闘システムをとっているにも関わらず、一部の味方キャラが離脱を求めてくるものです。味方が居なければ↑の戦闘システムは実行不可能なため、苦戦と低評価覚悟で離脱許可するか、友好度大減少を覚悟で不許可するかの二択を迫られることになります。自分たちで作ったシステムを理解していないのではないかとさえ思います。


・使用可能キャラクター
キャラクターは多いのですが、戦闘に参加できるのがそのうちの一部だけなのが残念です。それでも中々の人数なのですが、内訳の半数以上がRoots、G.U.のキャラで占められていたりと、人選にかなりの偏りがあります。小説や漫画など、今まで映像作品では出てこなかったキャラも増やして欲しかったと思います。


・シナリオ
オリジナルシナリオだけでなく、過去作品のシナリオをなぞっていくのが大筋の流れになっているのですが、その過程で大きく端折られている部分があったり、大幅な改変が行われている部分があったりします。ゲームにしろ漫画にしろ、このシナリオの流れが好きだ、というものがある方は受け入れにくいのではと思います。また、キャラクターもそうですが、こちらでもRoots、G.U.に明らかに力が入れられており、他の作品にも同じくらい力を入れて欲しいとさえ感じてしまいました。

COMMENT

PSP3000使用

地雷というほどではないですが、面白いかと問われればそれほどでもないといった感じのゲームだと思います。通常版にも過去作品のダイジェストＤＶＤが付いているなど、新規顧客を増やそうという意図はわかるのですが、新規の人に勧めるにはゲームとしての面白さが足りず、ファン向けにしては原作の再現に大きな難があると、どっちつかずの中途半端なゲームになってしまった感があります。主人公や敵キャラは魅力的でしたし、キャラクターの性格などはしっかりと再現できていたりと良い点もあるのですが、悪い点がそれを覆い隠してしまうくらいに多すぎるのが残念でした。
これがシリーズ最終作品というのは少し寂しいですね。