PSP mk2 - PSPの参加型レビューサイト

GOOD!

・CDドラマ感覚で楽しめる所
「光見守る坂道で」のCDドラマ版（全4巻）の再録という形だが、「光見守る坂道で」原作本のごとP氏の挿絵も再現されてたりと視覚で楽しむ要素もあるため、ファンの方には嬉しいかと。
1話あたり15?25分程度で終わる仕様上、寝る前に聴く・読書のBGM代わりに聴くなどのプレイスタイルが取れ、積んでいる漫画・ラノベを消化するなどの片手間の作業が出来るのも（最も画面を眺めているだけの時間が多いので何かを片手間にやった方が良い）、積んでる物が多すぎる現代人のスタイルにも適しているのだし。

BAD/REQUEST

・オリジナリティとコストパフォーマンス
前述したようにCDドラマ版の再録なのでオリジナリティはなく、書き下ろしの新規シナリオもないので、CDドラマ版、あるいは原作本を持っている人には目新しさがないことに失望させられるだろう。
例えばPSP版「CLANNAD」「智代アフター」のセーブデータがあればデータコンバートで書き下ろし（もちろんCVも新録の）シナリオがオープンする、などの措置があるだけでもPSP版ならではの価値は見出せたと思うのだがそれすらないので物足りなく感じるのだし。
またコストパフォーマンスの面から見ても、2010年7月15日発売予定の下巻と合わせても2本で合計7,400円近くと割高なため、定価での購入は正直厳しいものがある（それでもCDドラマ版は全4巻で合計13,000円近くと高めで、かつアニメイトとAmazon専売だった事に比べればまだマシだが）。
その点でオリジナリティ・満足度は低く付けざるを得ない。
・グラフィックス
確かにごとP氏の絵は使われているがあくまで原作本で挿絵として使われた分だけであり、新規のイラストはないので期待している人には物足りなく感じるだろう。
また、挿絵以外は背景だけでキャラクターの立ち絵もないため（ごとP氏はキャラクターの立ち絵が描けない訳でなく、他社の作品だが「Close to?祈りの丘?（PS2版は「想いのかけら -Close to-」）」などでも立ち絵を様々に描いていたので、ごとP氏による「CLANNAD」キャラクターの立ち絵を期待していた部分もあるのだが）画面的に寂しい感じがしたのも確かだ。
・快適さ
一度ストーリーを読み始めたら自動で進行するが、一時的に中断する機能はあっても「しおり」のように途中でセーブして次のプレイの時にそこから始める機能はないので（それ以前にセーブデータというものも存在しないのだが）、用事があってPSPの電源を切るとまたそのチャプターの最初から読み直さねばならなかったり、CDと違い早送り・巻き戻しも出来ないなど、快適さはどうしても低く見てしまうのも問題だった。

COMMENT

PSP-3000型使用。
「CLANNAD」ファンの方ならコレクションアイテムとして購入するのも手かもしれないが、それでもCDドラマ版のベタ移植なのでコストパフォーマンスが悪いため、定価での購入は正直オススメしない。
「光見守る坂道で」の原作本・CDドラマ版どちらも所持していないか、どうしてもコレクションアイテムとして欲しい方なら購入してもいいかもしれないが、その場合の価格は500~1000円程度が妥当な価格だろう。