PSP mk2 - PSPの参加型レビューサイト

GOOD!

クロスエディション(同梱された前作のリメイク)は未プレイです。


■オリジナリティー
基本的には今までのテイルズシリーズのシステムを継承したシステムで、PS2版デスティニーのシステムが色濃く感じられました。　テイルズシリーズの過去作と見比べれば大きな変化はなく、いい部分をよりよくしようという傾向が見られますが、他のRPGと比較したならやはりオリジナリティは充分にあります。戦闘時の爽快感のあるアクションは他のRPGでは中々味わえないものだと思います。


■グラフィックス
今回一番好感が持てた部分だと思います。
戦闘中のドットもよく動き、コスチュームの数に加えて主人公以外のPTキャラクターの数まで考えると相当の数をこなしてくれています。
フィールドのグラフィックは3Dなのですが、風に揺れる木々の表現など、非常に美しいです。リアリティを追求した美しさというよりは、画面の見やすさを重視した美しさかもしれません。


■サウンド
基本的にファンタジアの音楽のアレンジなのですが、元曲のイメージをまったく崩さないものばかりなので、ファンタジアの音楽が好きな人なら問題なく楽しめます。ファンタジアをプレイしたことのない人でも、おそらく好感の持てる音楽でしょう。　新曲も雰囲気を壊さない良曲ばかりだと思います。
効果音がちょっと軽いので気になる人もいるかもしれないですね。


■熱中度
制作側も押している通り、戦闘がテイルズシリーズの中でも特に爽快感を求めたものになっており、戦い方を少し意識すれば所謂MPといったものをを気にすることなく派手な技を出していけます。
コンボもつながりやすく、空中で敵に邪魔されることなくコンボをつなげられるのは気分がいいです。勿論コスチュームにもよるのですが。
気になるところもあるので、それはBADの方に後述します。


■満足感
満足です。　同梱でもうひとつボリュームのある作品がはいってるとは思えないぐらいのボリュームがありました。　エスコートタイトルになるのですが、マザーシップに劣らない作り込みだと思います。
やりこみ要素も充分にあり、モンスターを全て仲間にしたり、勲章を集めたりと、歴代にはないやりこみがあるのも嬉しいところだと思います。
サブイベントもそれなりに数がありますし、スキットの数などもかなりあります。

■快適さ
問題ないレベルという感じでしょうか。快適です。　一つ一つのロードが短いので、よほど細かいロードでも気になるという人でないと、不満にはならないと思います。

BAD/REQUEST

■ストーリー
全体の物語としてみると悪くないのですが、物語の展開のさせ方が下手というか、急です。
システム面の作り込みではマザーシップに劣らないと思うのですが、物語に関しては相当作り込みが甘いです。雑というのでしょうか。　ラスボスの動機が不自然だったり、色々と不完全燃焼というか、なんというか。　悪くないストーリーなんですけどね。


■一部システム
GOODにあげた戦闘システムにも気になるところはいくつかありました。
まずは敵の抗体です。テイルズシリーズにはだいたい攻撃を当てても何発目までは怯まない、という敵がシリーズごとに存在するのですが、大体はボスクラスの敵が大半で、基本的にはサクサクとコンボが決められました。
しかし今作ではゲーム序盤の雑魚敵から既に抗体を持っているので、コンボが決めにくく、反撃を非常にもらいやすいです。敵が複数いる場合は一匹の抗体を崩しても、抗体の崩れていない他の敵に邪魔されてコンボが途切れること多々あります。　爽快感を求める戦闘でこの仕様はちょっと厳しいかと思います。
また、敵が飛んでいたりすると操作キャラが追撃をする際空中に自動で飛ぶのですが、追撃する前に敵が地面に落ちてしまい操作キャラは攻撃を続けることができないまま地に落ちて隙を晒してしまいます。　マニュアル操作だろうとセミオートだろうと自動追尾するので空中の敵と戦う時は面倒でした。
それと、ブレイブオーバーという操作キャラが一定時間強くなる状態があるのですが、キャラが異常な速度で動く上に重力が増えているため一部の対空技は繰り出してもろくに攻撃判定が出ないまま着地してしまいますし、そもそも早すぎて何が何だか分かりません。　一応遅くするアイテムもあるのですが、そもそも最初から遅くしていいのでは？　装備欄一つ埋めてまでわざわざする必要があるのかという話ですし、そもそもその装備は後半にしか手に入りません。

戦闘以外の点もあげると、ファンタジアのキャラクターがあるところまでクリアすると、それ以降はほぼストーリーに関わらなくなってしまいます。仲間にしていても、イベントになると現れませんし、その場にいないかのような発言まで主人公が平気でしてしまいます。
その他、主人公以外のパーティメンバーのスキルの数があまりにも少ないです。あまりにも主人公たちと差があるので、操作キャラにはし辛い。　せっかく綺麗なドットを作っているのに、勿体ないです。

後はダンジョンから脱出するアイテムが欲しかったですかね。　入口を除くと最深部にしか脱出できる場所がないので、中途半端なところにあるアイテムやモンスターの回収に向かった時など、手間が生じています。

COMMENT

BADにも多く描きましたが、　ほとんどは致命的なものではなくて、いいゲームだからこそ出る不満ばかりです。　基本的には遊びやすく、やりこみ要素もある良作ですので、是非プレイしていただければと思います。