PSP mk2 - PSPの参加型レビューサイト

GOOD!

ＰＳ２版プレイ済みです。
他のテイルズシリーズはＥ・Ｄ２・Ｓをプレイしましたが、
このゲームの特筆して素晴らしい点はやはり戦闘システムにあると思います。

３ラインの導入により、２Ｄのキャラクターでありながら、疑似３Ｄバトルフィールドを作る事に成功し、敵味方が入り乱れる戦闘はなかなか白熱します。また、後衛タイプのキャラクターもひたすら術を唱えていればいいわけではなく、できるだけ安全な位置を確保するために走ったり、近接戦で敵を迎撃する必要があるため、自操作の楽しみが増しました。

更にキャラの感情の高まりをあらわすラッシュゲージ。これによって戦闘中のパラメータ（攻撃力や回復力）に大きな補正がかかるため、攻めるときと回復に徹するべきときをプレイヤーが判断しなければならず、戦略性があり楽しいです。それ以外にも敵の防御条件など様々なことに関係します。

ＴＰのかわりに導入されたフォルスゲージ、フォルスキューブといった要素も設定をうまくシステムに取り入れており面白い試みだと思います。ただ、これらのシステムを理解するのにはそれなりに時間がかかるかもしれません。

このゲームは全体的に回復アイテムの値段が高いので、料理に関しても重要度が増してます。基本的にフィールド上での回復は料理に依存します。シークレットファクターと呼ばれる稀に発動する効果には強力なものが多いです。
（余談：ＰＳＰ版でもＳＦバグ残ってて良かった?♪）


次にシナリオに関してですが・・・総合的には悪くないです。
一部のイベントには涙腺が緩みましたからね。
特にヴェイグ、アガーテ、アニーなどはゲームスタート時に比べて明らかな精神的成長が感じられると思います。

キャラクターも敵味方含め個性的なメンバーが揃っており、良い感じです。
パーティに落ち着いたタイプのキャラが多いため、テンション高すぎるメンバーには付いていけない人にもお勧めです。


他にも２Ｄならではの温かみのあるグラフィックやアニメーションムービーの美麗さ、豪華声優陣によるフルボイスのイベントシーンや戦闘画面を使ったイベント、秘奥義の派手さ、豊富なチャットなど見所があります。


やりこみ要素としては称号やコレクター図鑑、バトルブック、イラストブック（ＰＳＰで追加）のコンプリートやエクストラダンジョン、闘技場（ＰＳＰで追加）など結構あり、何周もやって極めることができます。

さらに強力な潜在を持つ武器の覚醒率をあげて凶悪な武器を作る・・・・なんてこともできます。（面倒ですが）


ＰＳＰ版の改良点として挙げられるのは移動速度の上昇が大きいです。ストレスが軽減されました。序盤の町でアップルグミが購入可能なのも親切設計です。イラストブックも未見イラストが結構あり、楽しめました。闘技場の追加によってアイテムが入手しやすくなった上、グレードも稼げるし、新称号もありで良い感じです。

BAD/REQUEST

とりあえず音楽についてですが・・・やはりＰＳ２版をプレイしていると劣化が気になる曲が多いのが残念です（特に戦闘曲）。原曲はなかなかいい曲も多いだけにね。

戦闘開始時の読み込みがＰＳ２版よりかなり長く、最初は気になりましたね。
戦闘終了時のセリフも遅いです。ＵＭＤではこれが限界なんでしょうか・・・・

シャオルーンで移動時の停止も頻繁でひどいですね。

ＰＳＰでボタンが減ってるから仕方ないかもしれませんが一部の操作がＰＳ２版より不便です。（表示キャラ切り替えなど）

ワルトゥの扱いの冷たさ。他の四星や聖獣にカットインがあるのに彼だけ無い。もともと技名が無かったから仕方ないかもしれませんが、ちょっとひどくないですか・・・？

主人公の技に水属性が多いのに終盤の敵に水属性弱点が全くいない。せっかく氷の剣士なのに・・・（逆に水属性に強い敵は結構います）

シナリオ面では行き当たりばったりな感じがしたり、行動の動機が薄い感じがしたり、住民の諍いにうんざりしたりします。ラストボスも存在が悪の権化みたいな感じでイマイチ。

夢のフォルスというミニゲーム・・・・これは・・・
私は称号を集めるためになんとか全面クリアしましたが、正直もうやりたくないですｗ
称号コンプリートしたい人のためにもうちょっと難易度加減すべきでは？

COMMENT

ＰＳ２版を中古で買ってハマっていたので、これも購入しちゃいました。

ＰＳＰ版では移動速度上昇などありますが、一部の読み込みが遅いなどを考慮すると快適性はどっこいどっこいという感じですね。
ただ、闘技場の追加などを考えるとやりこむならこちらがお勧めです。

とにかく戦闘の面白さでは今までやったテイルズの中でトップでした。ただ、システムがやや複雑なので、プレイヤー側に理解しようとする姿勢が必要だと思います。バトルブック(ゲーム内チュートリアル)や説明書、攻略本や攻略サイトを参照しましょう。敷居はやや高いですが、面白さが分かってくると長く楽しめます。

このゲームはシステム面やヒロインがＮＰＣであること、回復術が無いことなど、他のテイルズとは一線を画している印象があります。故に、シリーズファンから批判を受けやすいのかもしれませんが、こういった作品があってもいいと思います。プレイヤーに媚びたキャラなどがあまりいないのも好印象です。ただ、ミニゲームの難易度など、もう少し考えて欲しい部分もありますね。今後のテイルズシリーズにこういった路線のゲームが出ることを期待したいです。

PSP-3000使用