PSP mk2 - PSPの参加型レビューサイト

GOOD!

・シナリオ
一つ一つの事件の出来が素晴らしい。つっこみ所は多いもののそれが気にならない程の出来具合。
訳の分からない証拠品も重要な役割を持っていたり、関係無さそうな発言が重大な伏線になっていたりします。
それが学級裁判が進む内に明かされるので推理物が苦手な私でも「これはこういう事なのか！」と納得しながら進める事が出来ました。

・グラフィック
犯人のおしおきシーンが素晴らしい。
本来なら目も当てられないシーンのはずなんですが、馬鹿らしい方法や独特な雰囲気の所為か、不思議な中毒性があります。

・サウンド
サウンドはあまり気にしないのですが最後の裁判での曲の変化は盛り上がりました。

BAD/REQUEST

・快適さ
移動の速度が上がる「ダッシュ」、調べられる箇所が分かる「観察眼」があるのですが、これが標準でない。
手に入れる為のヒントは出されているものの、これらを手に入れないと移動や調査が面倒になります。
それが分かっていてヒントを出すくらいなら、標準装備でいいんじゃないかと思います。
あとはワープが直接出来ない。目的地から僅かに離れた場所で出来ます。不満と言う程ではないんですが違和感は憶えるので、一応。

・システム
自由行動で各キャラクターと親交を深められるのですがストーリーとは全くの無関係です。好感度が高くても低くても死ぬキャラクターは死にます。
ストーリー上は仕方が無いとは言え好感を持ったキャラクターが死んでしまい「絶望した！」人は少なくは無い筈。
折角、学級裁判(学生同士の言い争い)やMTB(口喧嘩)という舞台があるのに親交のメリットがスキルだけ、というのは何だか勿体ない気もします。
好感度の低いキャラは反対勢力として妨害、高いキャラは賛成勢力として援護、死んでしまった場合は主人公の気力上限が上がる、などはどうでしょうか？
マルチエンドにしろ本格的にシューティングゲームにするにしろ要領に問題が有るんでしょうけど。

・二週目以降
レベルが１に戻るRPG等であったならまだやり込めるんですが、この作品の場合、トリックや犯人が分かっているので積極的に二週目をやろうと思えません。
しかもキャラクターとの交流の際に一度聞いた会話はセーブしてしまえばもう二度と聞く事が出来ません。
二週目をするメリットはコイン集めか伏線等を見てニヤニヤする程度しか見出せませんでした。

COMMENT

PSP-1000使用。
豪家声優やキャラ萌えを抜きにしても楽しめるゲームだと思います。
推理物が苦手でも裁判の中で丁寧に教えてくれるので詰まる事はありません。
しかし逆に推理物が得意な人にとって余計なお世話で、温いゲームのように思えるかもしれません。
一週目は熱中して出来るのですが、二週目以降はどうも熱中する事が出来ません。
人を選ぶゲームでしょう。