PSP mk2 - PSPの参加型レビューサイト

GOOD!

・戦闘シーン
今回の戦闘シーンでは、今まで以上に多彩な動き（機体自体の動きはもちろん、弾丸・ミサイル・ビーム等も複雑に表現されています）や、美麗なカットインが楽しめます。攻撃対象が地上か空中かによって変わる（場合もある)ことや、撃破時の爆破パターンの豊富さなど、非常によく作りこまれていると思います。
　また、戦闘シーンに流れる音声を聞くと、やはり心踊るものがあります。

・メディアインストール使用で、不快になるような読み込み感はほとんどありませんでした。わりとさくさくプレイすることができたと思います。

…残念ながら、GOODをつけられるのはこれぐらいでしょうか。

BAD/REQUEST

・戦闘シーン
　音声入りということが逆に仇になってしまっているのでしょうか、演出が過剰になってしまい、一つ一つが（必殺技レベルでは特に）長くなってしまってます。過去の作品ではそれをフォローするための早送り機能が搭載されていたのですが、今作品ではそれがオミットされてしまいました。一応スキップ機能はあるのですが、これはシーンの一部をカットするというよく分からない代物であり、意味はないといって良いでしょう。

・ストーリー
　むりやり２部構成にした弊害がそこかしこに出ています。
　せっかく多元並行世界というおいしい題材を選んだのに、単に多数の作品を同じフィールドに集める手段にしかなっていません。
　また、いわゆるスパロボマジック的な大幅な改変は皆無であり、原作を少しばかりなぞる→オリジナル展開で大幅に穴埋めする→原作を少しばかりなぞる、という繰り返しに留まっています。原作同士のストーリー上の絡みもほとんどなく、一つの原作のイベントが進行している最中は、周囲でほぼ棒立ち状態（よくて多少応援する程度）です。
　

・オリジナル勢
　無理やり意味ありげな設定をひっつけてしまっているせいか、第１次と同じくらい（某黒い人が出張しているということもありますが）、別の意味で痛々しい面子です。かろうじて主人公がまともに見えるのですが、何故か妙な裏設定があります（しかも本作では消化しきれていないため、必要があるのかどうか疑問です）。しかも作中の人物群が、オリジナル勢の痛々しさを当然のこととしてしまい、誰も突っ込みません。結局プレイヤーがただ一人頭を抱えることになります。どうしてもっと素直なキャラ、話を作らないのでしょう。
　また、前述の通り、穴埋めのためにオリジナルの敵と多数回戦うことになるのですが、保有する特殊能力の影響で、強くはないのですが戦闘が長期化することになり、非常に煩わしいことになります。

・システム
　小隊制を廃止してシンプルに、という考え方自体はともかく、そのことで生じる「キャラ余り現象」への対応が足りません。恐らくサブオーダーはフォローのつもりで採用したのでしょうが、実際のところフォローしきれていません。

COMMENT

PSP-2000使用。

スパロボはSS版Fからの付き合いです。その当時のスパロボマジック（某グラサンの人と○○さまの和解・某師匠が生存、仲間になる等）に取り付かれ、それ以来ほぼシリーズをプレイし続けています。

一方、今作品は原作追随型の流れであり、タイトル間のクロスオーバーやフラグクラッシュも皆無なので、そういう意味では残念ながら期待外れと言わざるを得ません。また、プレイ自体は長くなるのですが、一見多めに見えるボリュームも、オリジナル展開で水増ししている部分を除くと、ペラペラな薄さ（原作が尻切れトンボのまま、オリジナル敵を倒してクリアだということにしているため、クリアしたという達成感は皆無）です。まだ再世編が出ていないのになんですが、この内容なら最初から一本で出すべきです。