PSP mk2 - PSPの参加型レビューサイト

GOOD!

・オリジナリティ
「Lの季節1」の方では、特定のポイントでプレイヤーが「口出し」することにより、選択肢やフラグ、キャラクターの好感度（全く関係ないキャラの好感度も変動するため意外と攻略に重要）が変動したり、「Lの季節2」では「脳接続モード」において他のキャラに接続する（相手のプロフィールに関する質問に答え、成功すれば接続可能。接続の助けになるプロフィールは現実界・幻想界どちらでも多彩に手に入るのでただ読むだけでなくプロフィールを集める事も重要）など、アドベンチャーゲームにありがちの「選択肢を選ばされる」のではなく、「自分で物語に介入していく」仕様はかなり独創的といえる。
・快適さ
特に「Lの季節1」の方で快適さの向上は実感できるだろう。
オリジナルと違いセーブデータとシステムデータが独立し（オリジナルはセーブデータとシステムデータが兼用だったため、一度エンディングを見てからでないとセーブデータにクリア情報が蓄積されず、結果的に半端無い回数を周回する羽目になるという、当時ではよくあった仕様でも今で行うと厳しい）、セーブデータ数が大幅に増え（オリジナルではセーブデータは3つしか作れなかった）、スキップ機能の速度も上がり「口出しポイント」前でもスキップが必ず止まるようになってくれたため使いやすくなったりと、PS版未プレイの方でも時間を大幅に取られることもないためプレイしやすくなった。

BAD/REQUEST

・音声関係
「Lの季節1」の方だが、オリジナルが11年前の作品でこれまでリメイクもされたことが無く音声の再収録などが無かったために、音声がやや劣化して聴こえたことや、メインキャラクター以外のサブキャラ（男性キャラも含めて）にCVが入っていなかったりしたのは勿体無いと思った（男性キャラにも物語上重要な役割を占めるキャラが多いのに）。
「主要キャラ以外はCV無し」というのは昔のギャルゲー・エロゲーに良くあったこととはいえ、そこまで忠実に再現しなくてもいいとは思うが。
・その他細々とした事
「Lの季節2」において、整合性が取れていない場所がいくつか見受けられた事や殆ど同じ内容のバッドエンドでエンディング数が水増しされている（ちなみに双葉ルート）ことは、ちょっといただけないと思った。
テキストが複雑に絡み合うために話の見直しをしづらいのが難点なのかもしれないが、そのあたりはPSP移植においても見直してほしかったと思うプレイヤーは多いだろう。

COMMENT

PSP-3000使用。
俺がプレイした所では「Lの季節1」プレイ時間約12時間（全キャラのグッドエンドを主体に見てできるだけ最短で進めた。本格的に全シーンを通過したり全エンドを見ることになるとこの時間に大幅に上乗せされる）、「Lの季節2」プレイ時間約30時間（幻想界全エンドクリア、現実界全グッドエンド及びバッドエンド（バッドエンド７以外）クリア。バッドエンド７は見る条件が複雑なので省略したが、大半のバッドエンドは選択肢の間違いから直行できるので回収は楽）掛かったので、「Ｌの季節１」「Ｌの季節２」の片方だけプレイした方はその時間を引いてプレイ時間を想定した方がよいだろう。
またプレイするのなら、「Lの季節1」の方は攻略本を確保して（何しろルート分岐が複雑なので、攻略サイトをプリントアウトするよりは攻略本を手元に置いてプレイしたほうがルート分岐が分かりやすく攻略もしやすい。古本屋でわりとよく見かけるので自分の使いやすい物を選ぼう）、「Lの季節2」の方は攻略サイトを見つけて（ビジュアルガイドブックは出ているが1種しかなくなかなか見つけにくい。もしビジュアルガイドブックを運よく見つけたらそれを使っても良い）万全の体制で臨み、かつゴールデンウィーク・夏休み・年末年始などプレイ時間が確保しやすい時期に集中してプレイしたほうが賢明である。