PSP mk2 - PSPの参加型レビューサイト

GOOD!

ファンタシースターユニバース・イルミナスオフライン・ポータブルプレイ済み

〇自由度が高い
・キャラクタークリエイト
はじめに自分の分身となるキャラクターを製作する。
髪型、目、輪郭、身長、体格、ボイスなど細かく設定でき決定後でも名前、種族以外はプレイ中いつでも変更できる。
プレイ中は髪型と身長体格以外は目につかないが、外装である服やパーツ（キャストのみ）も数が多く、特にパーツは組み合わせが効くのでコーディネイトの楽しみもある。
ただ服は上着ズボン靴に分かれており数も多いが差別化ができているとは言い難い。はっきり言ってイモっぽい。
外装の組み合わせはキャストのみの楽しみで他に種族は一つで上着ズボン靴までセットになっているモノを選んで着ることになるか。
・タイプ
上級職はなくなったが、タイプレベルを上げて得たポイントを使って装備武器のランクを変更できるようになり、今までの“ステータスや特性はこのタイプがいいのに武器はコレが使えない…”というのがなくなった。
Foニュマ子のアックス×ジャブロッカの残念感は異常。

〇任意ガード、緊急回避の追加
前作までは打たれるがまま、吹き飛ぶがままだったがこれが追加されたことによりアクション性が高まった。

〇サウンド
BGMは前作からの引き継ぎのモノとオリジナル、全体的な出来は〇。
特にラストダンジョンおよび一部フリーミッションで使用されているBGMはやたらと耳に残る。
テーマ曲はユニバースシリーズおなじみの“Save This World”からオリジナルの“Living Universe”に変更された。
旧テーマもそうだったが新テーマもセンスが良くあまり聞く機会はないのだが曲も歌詞も耳触りがいいので良い意味で印象に残る。

〇グラフィック
マルチ・インターネットマルチでは若干荒くなるがストーリーモードではPSPソフトとしては平均やや上のでき。
ムービーに関してはPS2のゲームでも通用するレベルで非常にきれい。

〇長くプレイできる
これがある意味で最も高評価。
ストーリーはともかく、フリーミッションの数が多くなおかつそれぞれ難易度がC?Sまで存在し、何度でもプレイできる。
マルチ以外のフリーミッションは一回の所要時間は平均10分と手ごろで、移動時間やちょっとした休憩にさらっとプレイできる。
しかしBADで書くがこれが最大の長所であり、最大の短所でもある。

他にもPSPのソフトの懸念事項の筆頭であろう処理落ちやロード時間も気にならないレベルでシステム面でのストレスは少ない。

BAD/REQUEST

〇ストーリーが盛り上がりに欠ける
これはある意味でファンタシースターユニバースシリーズの宿命ともいえる。
とにかくストーリーの盛り上がり、キャラクターの魅力に欠け、印象に残るシーンもない。
盛り上げようとしているのも、魅力的に書こうとしているのも分かるが、完全に空回りしている印象。
有体に言ってしまえばストーリーはつまらない。
ストーリーを進めればフリーミッションの数などの制限が解除できるので、そのための作業だと割り切った方が吉。

〇死に武器、死にPAが多い
この場合武器は種類ではなく同一カテゴリーの中での事。
特にC?Aグレードまでは見た目もあまり変わらず性能もパッとせず、完全に数合わせ。
Sグレードでも属性固定以外、見た目以外は完全に上位相関で古い武器はあっという間に倉庫の肥しか売却される。
PA＝フォトンアーツはチェインシステムの採用により使えるモノと使えないモノがはっきりと分かれてしまった。
チェインシステムは通常攻撃を多く当ててその判定の残っている間にPAを当てると威力が上がるというものであるが、
チェインをためなければPAでも大したダメージにならない上、判定はすぐに消えるので出の速いPA以外は完全に死にPAに。
種類は多いのに使えるモノが限られてくるのは完全にマイナス。

〇タイプごとの性能差が激しい
特にレンジャー（射撃職）、フォース（魔法職）は友軍からの支援が必須にもかかわらず、NPCがおバカなためストーリーモ?ドやソロでの活用は非常に難しい。
ハンター（接近職）は多少マシだが、上記の敵の攻撃力により任意ガード、緊急回避をしなければ削り殺されるため、必然的に戦闘時間が長くなりがち。
これはプレイヤーキャラクター同士での連携が前提になっているためと考えられるがソロでは致命的。
それらに引き換えブレイバー（特殊職）は高回避＋トラップによる高火力でやり様によってはソロでも20レベル上の相手とでも戦えるためかなり優遇されていると言える。

〇敵の攻撃が痛い
前作の難易度が低かったこともあり難易度向上のための措置だと思われるが、そのベクトルを間違えたと言わざるを得ない。
難易度の向上は“死に安くなっただけ”である。
今回は任意ガード・緊急回避ができるようになったためかとにかく敵の攻撃が痛く、それらを駆使しなければアッという間に削り殺される事になる。
しかも敵はNPCは無視してプレイヤーキャラに突っ込んでくるため難易度云々以前の問題。
種族、タイプの組み合わせにもよるが後半以降では10レベル下の敵の攻撃でも即死する事もある。
難易度が上がったと言えば聞こえはいいが、ここまで来るともはやストレス以外の何物でもない。

〇レアドロップ率が悪い
まるでオンラインゲームのようなドロップ率。
筆者は170時間程プレイしているが1度しかドロップした事のないアイテムもざらにある。
まだまだ中盤終わりから終盤はじめといったところでコレなのだからこの先どうなるかが本当に不安。
ダウンロードミッションなどの一部のミッションではドロップ率2倍などがあるが本が低いので結局出ない。

〇レベルアップが遅い
これは致命的。
レアドロップと同じくオンラインゲームであるかのようにとにかくキャラ、タイプレベル共に上がらない。
どちらも経験知の入りが悪く、筆者の経験では後半以降、キャラレベルは一日1レベル、タイプレベルは1週間に1?2レベル上がるか上がらないかと言ったところか。
マルチプレイやダウンロード配信を長く行うための延命処置であると思われるが、オンラインゲームならまだしも携帯ゲームとしては致命的。

COMMENT

全体のできは非常によく、人にもよるだろうが一部の不満に目をつぶれば神作とはいかないまでもPSPソフトの中でも上位に位置する良作であると言える。
前作までの長所を伸ばしつつ、短所を解消した“超進化”にふさわしい作品であるが、一部の不満までも“超進化”しているため全体を好印象を台無しにしている感が否めない。

携帯ゲームに最も重要な事は手軽さであるはずが手軽なのは100レベルくらいまで、それ以降は手軽さの欠片もない廃人専用の超マゾゲーと化す。

特にレアドロップ率低さとレベルアップの遅さがひどく、筆者はアクションリプレイの購入を検討したほど。

BADの項でも書いたがマルチ、インターネットマルチ前提であり、ダウンロード配信を長く行うための延命処置だろうと思うが、
インフラ環境が無かったり、周囲にPSPo2を持っている友人がいないソロ専にはとにかく非常に不親切な仕様。
後半以降は手軽さとは無縁の廃人プレイ前提であり、オンラインゲームならば間違いなく素晴らしいゲームであるが、悲しいかなこれは携帯ゲーム、対象を絞りすぎたか、明らかに出すハードを間違えたと言える。