PSP mk2 - PSPの参加型レビューサイト

GOOD!

・武器や防具のボリューム
P2Gまでの武器種にさらに新しい武器であるスラッシュアックスが追加されました。トライの時は武器種が削減されており少し物足りなくなりましたが、今作は色々な武器を触ってみたいと思わせる出来となっています。モンスターハンターのようにクリアのないゲームではやはり選べる武器が多いほどボリュームに直結するものだと思うので素直に嬉しいです。防具も一部スキルの調整（匠、回避距離等）が入りましたが作りたいと思うものも多く、装備作りが好きな自分にとってはとてもやりがいがあり楽しいです。メインテーマである和風を意識した装備もあり、これまでのモンスターハンターとはまた違った趣があるとも思います。

・各武器の新モーション
トライから追加された各武器の新モーションがさらに調整されていました。ハンマーの溜め攻撃2のかち上げやランスのカウンター攻撃、大剣の強溜め斬りなどです。それぞれの武器の特色をさらに引き出しつつ、立ち回りの幅や細かさが引き出せておりとても良いと思います。武器種の多さと相まってとてもやりがいのあるボリュームだと思います。

・新しいモンスター
トライのモンスター群をベースに新モンスターや亜種などが登場しました。モンスターの量がボリュームに直結すると思いますのでこれはいいことだと思います。特にパッケージモンスターでもあるジンオウガは今までのモンスターと違い非常にアクロバティックでビックリしました。また今までの看板モンスターや歴代シリーズのラスボスもしっかりと登場し、新規の方から常連のプレイヤーまで十分楽しませることが出来ると思います。さらにスタミナの概念や捕食など、生き物らしさがより強調されていると思います。

・オトモアイルー
MHP2Gから導入され好評だったオトモアイルーシステムがよりパワーアップしました。装備品製作時に自動で入手する「端材」を使ってオトモ用の武器や防具を作れるようになりました。ハンターとお揃いの武器防具にしたり、属性武器を考慮したりとアイルーがより身近な仲間として感じられるようになっています。また、農場などでも一緒に協力して虫や魚を捕まえたりクエストに派遣できるなど出来るようになっています。それに合わせてオトモAIも改善され、時にアシスト時に回復ととても頼もしい味方になってくれます。

・グラフィックやサウンド
前作よりもモンスターがより細かく描写されており、歯や爪がよりリアルに描かれていると思います。フィールドも美しく始めたばかりの頃は眺めているだけでウキウキしました。サウンドも迫力があり聞いていて飽きません。特にドスジャギィ系のBGMとジンオウガのBGMはテンポが良く、ノリノリで楽しい狩りになると思います。

・細かなシステム面
前作であるMHP2Gなどではキッチンでご飯を食べることにより能力をブーストさせていました。今作では温泉をテーマとしており、温泉と風呂上りのドリンクで能力をブーストさせます。これが集会場ならぬ集会浴場に設置されておりPTでの連戦時にテンポ良く進むことが出来るようになっています。ドリンクはある程度付加能力が選べるようになっており、飲み分けることである程度攻略が楽になっています。ドリンクと温泉はクエストで拡張していき、勲章も存在するというやり込み要素にもなっています。そして今回は集会浴場に自宅が隣接されています。装備変えやオトモの選択などはすべてここで可能であり、前作通りの使い心地となっています。またアイテムBOXが改良されマイセット時に装飾品までちゃんと登録できるようになりました。

BAD/REQUEST

以下が良くないと感じた点です。
良い面の反面という感じで悪い面が発生している事が多いようにも思います。

・各種武器のバランス
前作などでかなり強い武器だなぁと思っていた物が、逆に今作ではかなり使い難くなっていました。火力や性能の低下が主な原因かと思います。このように◯◯が強い→じゃあ弱くしちゃえっていうのはさすがに開発の調整が下手すぎるのではないでしょうか？それで全体的にある程度のバランスが取れるのならばいいのですがやたらと強い武器が出てくるのがお粗末です。今作ではライトボウガンが異様に強いと言われています。近接の状態異常攻撃が弱体化させられたが、非常に高性能なライトボウガンがあり麻痺・スタン・睡眠と何でも出来る。さらに特定のスキルの組み合わせで圧倒的な火力が出るようになるボウガンもあり、PT全員でその装備で攻撃すれば大型モンスターが三分未満で死にます。トライというかなり良いベースがありながらも、もっとマイルドに調整は出来なかったんでしょうか？

・難度の低下
モンスターハンターといえば即死級のコンボなどがありどちらかと言えば硬派な難易度のゲームであったと思います。自分が始めたばかりの頃はモンスターに初対面→瞬殺される→延々挑戦し何とか討伐→少しずつ上手くなり討伐時間が短くなってくるというのが醍醐味のように思っていました。今作では少しモンスターが弱く感じる面がありました。多少被弾しようとも大してHPが減りません。これは遠距離武器が強いと言われる一端なのですが、ガンナー装備でもまるで近接装備かと言わんばかりにまったく減りません。それが四人PTともなると多少ダメージ食らおうともゴリ押しすれば終わるという状態ですので少し味気なく思いました。

・雑魚やサブのボスの存在
上記では難易度が下がったと書きましたが、この雑魚とサブのボスの存在で非常に狩りがやり辛くなっています。上位のクエストなどへ行くとメインターゲットの他にドス狗竜系や熊骨格系がサブでついてきます。生態系を表現したかったらしいのですが、どこの自然界に人間が入ってきた瞬間全ての食物連鎖から解き放たれて一丸となって襲ってくる生態系があるんでしょうか？とにかく大型と戦っていたら雑魚が邪魔をします。振り向き溜め斬りのチャンスに突進。さらに大型と共同で起き攻め。エリアチェンジしたので砥石や肉を食べようとしたら小突かれてキャンセル。雑魚掃除してから砥石使用してやっとこさ移動すると帯電したり捕食した後のモンスターが。ダメージ自体は減少しているので延々雑魚とボスに転ばされながら起き上がってゴリ押しという構図になったりで少々イライラします。またサブのボスは本当に厄介でこやし玉必須のバランスとなっています。しかし結局こやしを当てても同じエリアに戻ってきたり、メインがサブの方へ移動したりでウンザリします。さらにモンスター同士のダメージがカットされており、レウスのブレスを喰らっても平気なブナハブラに麻痺させられてレウスのブレスを当てられるとやるせない気持ちになります。巣をボルボロスにほじくられてもこちらに延々向かってくるオルタロスは怖いです。ジョーが巣で寝ているのをジャギィが起こすしこの生態系はどうなっているんでしょうか。ゲームのテンポを損なうこのようなバランス調整は誰も喜ばないと思います。上記の現象がどうしても嫌というならば購入しないほうが良いかも知れません。

・護石システム
これは賛否両論あると思いますが、個人的には別のシステムに調整して頂きたいです。武器防具とは別にお守りを装備することで、色んなスキルが発動させられるというものです。個人的にそこは良いと思うんですが、トライから比べて明らかに大量のクズのお守りが増えています。非常に高性能なものは数千分の一の確率、または特定の状況下だと出現しないというものまであります。「そんなにこだわらなくてもいいのに」と思われる方もいますが、やはり装備を作ることが大きな目的の一つであるこのゲームで装備品に妥協するのはちょっと悲しいです。もちろんそんなレアなお守りがなくても十分に良い装備が作れます。でもやっぱりもっと凄い装備を本当は組めるんだよって知ってしまうとやはり気になってしまいます。

・モンスターの調整とスキルの調整
まず今作は全体的にモンスターの隙が少なくなったように思います。恐らくスタミナ切れ時に棒立ちになる分、通常時は少しやり難くしようという調整なのだと思います。「ダメージは非常に小さいがとても当たりやすい意地悪な攻撃」というのが多いように見受けられます。弱点の顔周辺を攻撃→頭で小突かれて吹っ飛び→大したダメージもないので続行というようにちょっとテンポ悪いのでは？と思います。またスキル前提なのか罠設置や回復モーションが間延びしており、そのモーション中に被弾することが多くなりました。モンスターの行動の隙も少なくなっており、回復や砥石使用がとてもやり難くなったように思います。オトモが二匹連れていけるようになったので囮にしてくれとこのような調整になったのでしょうか？被弾しながらでも回復するという状況にもなり、これもまたテンポが悪くなりがちです。

・モンスターの理不尽な行動
そしてモンスターの行動での理不尽な点もあります。エリアチェンジ奥や天井部分で疲労して棒立ちになったり、エリアチェンジのロード終了後即攻撃されたり、エリアチェンジ際で帯電行動して手出しできない状態でパワーアップされたりと困った状況がありました。何でもかんでもユ戦いやすくしろとは言いませんが、ボーッと天井を見ているだけとかエリアチェンジして殴られて元のエリアに戻ってまたエリアチェンジをするのを楽しいとは到底思えません。

・細かなシステム面での不満やバグなど
装備品のマイセットはとても使いやすくなったのですが、装飾品の行方が分かり難くもなってしまいました。同じものを重複して作ってしまったり、装飾品入れ替えで時間がかかるなどします。すべての装飾品の解除などがあれば良かったと思います。またやはり細かなバグなどの報告や処理落ちなどが話題になっています。お金を無限増殖したり、壁に刺さったまま戦闘続行不可能になるモンスターや、フィールドの裏面などがとても有名なようです。

COMMENT

・当方の環境など
発売日に購入・PSP3000ハンターズモデルでメディアンストール済み・グリップを使用してプレイ・アドホックパーティが使用できる環境・現在600時間程度プレイ済み・勲章コンプリート

・総評
とても面白くやりがいのあるゲームですが、全体的なバランスの調整不足が目立つような気がします。こちらを立てればあちらが立たずという感じなのかなとも思います。ただやはりモンスターハンターというゲームだけあって600時間を越えてもまだまだ遊べそうです。購入を迷っている方は間違いなく買って損はないと思います。