タクティクスオウガ 運命の輪 レビュー
発売元 | スクウェア・エニックス(オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2010/11/11 |
価格 | 5,980円(税込) |
レーティング | 【B】12才以上対象(CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 (?) | |
タイトル概要 | ■ ジャンル:シミュレーションRPG ■ プレイ人数:1人 ■ ダウンロード版:4,980円 |
スコアボード
ユーザーレビュー
ソート(デフォルト:ALL)
510人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
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4pt | 3pt | 4pt | 4pt | 3pt | 1pt | 3pt |
62pt
GOOD!
原作をやり込んだ者の意見としてはまず、原作の雰囲気を大きく破壊することなくゲームデザインをうまく現代風にアレンジできていると感じた。
シミュレーションRPGを面白くする要素として最も重要な部分を挙げるとしたら、おそらく自軍のキャラクターを育成する部分がそれを大きく占めていると思う。
原作に存在しなかった職業スキルを大量に追加することによって、このリメイク版タクティクスオウガは育成の楽しみが大幅に広がったという印象を感じた。
防御重視の鉄壁チームで行こうかとか、攻撃重視の短期決戦パーティを作成しようとか、そういうことを考えて育成方針を練る時間はとても楽しいものであるし、選択の幅が増えたことは単純に嬉しい要素だと思う。
BAD/REQUEST
新しく追加された要素はそれなりに楽しい。いろいろ試したくなる。しかし、そのことごとくに調整不足を感じ次第にストレスを感じるようになってくる。
ユニットごとのLVを廃止し、クラス単位でLVアップする今回変更されたシステム。これが致命的に失敗している。クラスLVが上がるタイミングに「たまたま」出撃していなければ、ユニット個人には一切ボーナスが得られないのだ。やり直しが効かない。
出撃メンバー制限の課せられたこのゲームで、「たまたま」というどうでもいい要素が、そのとき出撃していなかったキャラだけを相対的にどんどん弱くしてゆくのだ。
トレーニングモードでの作業を排除したかったのはわかるが、結局自軍の強さを平均化しようと考えたら余計に手間のかかる悪循環システムになってしまった。
またことあるごとに意味もなくファイナルファンタジー11の匂いが漂ってくる。個人的にはFF11を好んでプレーしていたのでそれぞれが何を意味しているのか気付いて楽しめる部分もあったが、未プレーの人には何ら魅力が無い部分ではないだろうか。
アイテム名称の+1、各技のI、IIという素気ないランク付けは手抜きとしか感じられないはずだ。術を使う時に必要とする触媒も面倒なだけで、タクティクスオウガならではと言えるほどには昇華できていない。
同じくFF11に倣った合成も失敗している。セーブ&ロードが可能なオフラインゲームで、過度に中間素材を要求し無駄に低い合成確率には何の意味も無い。やり直しの効かないオンラインゲームだからこそ意味があるのだ。合成はストレスにしかならなかった。
このゲームをプロデュースした人間がよほどFF11にはまっていたのだろうなと容易に想像できるが、オフラインゲームにこのようなシステムを導入してしまったのは正直センスを疑う。
COMMENT
失敗した手を簡単に一手戻せるチャリオットシステム。これを使うとゲームが極端に簡単になってしまうので、嫌なら使わなければいいです。とメーカーが発言していたそうだ。
ああ、なるほど。チャリオットシステムだけでなく、しちめんどくさい合成にしろ、まじめにやるほどストレスがたまるユニットの育成にしろ、このゲームでは「嫌ならやらなければいいんですよ?」という態度が節々に垣間見えてしまう。
新要素は、期待感と楽しさを大いに持っているはずだ。それに付帯する負の代価が気にならなければ、このリメイク版タクティクスオウガは十分すぎるほどには楽しめると思う。
民族紛争やイデオロギーの対立を軸とした重厚なシナリオ。ターン制を廃し身軽なユニットから順次行動する独自性の高い戦略的なゲームデザイン。これらの部分は十数年経過した今でも色褪せることのない傑出した部分だと断言できる。
検索
発売スケジュール
- 2014/06/26
-
BLACK CODE ブラック・コード
- 2014/07/31
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Enkeltbillet
- 2014/09/25
-
金色のコルダ3 AnotherSky feat.天音学園
サイト情報
- お知らせ
-
Switch mk2(Switchのゲームレビューサイト開設しました。皆さまの投稿お待ちしております!)
- 2020/12/01更新 (2020/11/31投稿分まで掲載)
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コープスパーティー ブラッドカバー リピーティッドフィアー
- 2020/06/10更新 (2020/06/09投稿分まで掲載)
-
タクティクスオウガ 運命の輪
Zill O'll ?infinite plus?(ジルオール)
- 2019/12/31更新 (2019/12/30投稿分まで掲載)
-
三極姫2?天下覇統・獅志の継承者?
- 2019/11/12更新 (2019/11/11投稿分まで掲載)
-
大戦略VII エクシード
サモンナイト3
- 2019/10/15更新 (2019/10/14投稿分まで掲載)
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信長の野望・烈風伝 with パワーアップキット
- 2019/08/31更新 (2019/08/30投稿分まで掲載)
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スーパーロボット大戦α
- 2019/08/24更新 (2019/08/23投稿分まで掲載)
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英雄伝説 ガガーブトリロジー 白き魔女
- 2019/06/13更新 (2019/06/12投稿分まで掲載)
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うたわれるもの PORTABLE
- 2019/05/14更新 (2019/05/13投稿分まで掲載)
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FIFA13 ワールドクラスサッカー
- 2019/04/22更新 (2019/04/21投稿分まで掲載)
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ガンダムバトルユニバース
KING'S FIELD
- 2019/03/14更新 (2019/03/13投稿分まで掲載)
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ナムコミュージアムVOL.5
- 2019/02/27更新 (2019/02/26投稿分まで掲載)
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ナムコミュージアムVOL.4
- 2019/02/22更新 (2019/02/21投稿分まで掲載)
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ナムコミュージアムVOL.3
- 2019/02/07更新 (2019/02/06投稿分まで掲載)
-
ナムコミュージアムVOL.2
MISSINGPARTS the TANTEI stories Complete
- 2019/01/28更新 (2019/01/27投稿分まで掲載)
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グランド・セフト・オート・リバティーシティ・ストーリーズ
- 2019/01/18更新 (2019/01/17投稿分まで掲載)
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ナムコミュージアムVOL.1
- 2018/12/31更新 (2018/12/30投稿分まで掲載)
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幻想水滸伝 紡がれし百年の時
- 2018/12/27更新 (2018/12/26投稿分まで掲載)
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探偵 神宮寺三郎 灰とダイヤモンド
- 2018/12/03更新 (2018/12/02投稿分まで掲載)
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信長の野望・蒼天録 with パワーアップキット
- 2018/10/10更新 (2018/10/09投稿分まで掲載)
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沙羅曼蛇 ポータブル
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リッジレーサーズ2
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刻命館
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熱血親子
- 2018/08/01更新 (2018/07/31投稿分まで掲載)
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三國志IX with パワーアップキット
- 2018/07/05更新 (2018/07/04投稿分まで掲載)
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輸入版:Test Drive Unlimited
- 2018/06/12更新 (2018/06/11投稿分まで掲載)
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アーミー オブ ツー:The 40th Day ポータブル
- 2018/06/05更新 (2018/06/04投稿分まで掲載)
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流行り神3 警視庁怪異事件ファイル
- 2018/04/25更新 (2018/04/20投稿分まで掲載)
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スーパーロボット大戦F 完結編
- 2018/03/26更新 (2018/03/25投稿分まで掲載)
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戦国無双3 Z Special
- 2018/03/22更新 (2018/03/21投稿分まで掲載)
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真・恋姫†夢想 -乙女繚乱☆三国志演義- 蜀編
- 2018/02/13更新 (2018/02/12投稿分まで掲載)
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スーパーロボット大戦F
- 2018/02/01更新 (2018/01/31投稿分まで掲載)
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パワースマッシュ NEW GENERATION
- 2018/01/19更新 (2018/01/18投稿分まで掲載)
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サモンナイト5
- 2018/01/10更新 (2018/01/09投稿分まで掲載)
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みんなのGOLF ポータブル2
- 2017/12/26更新 (2017/12/25投稿分まで掲載)
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みちのく秘湯恋物語 kai
- 2017/12/20更新 (2017/12/19投稿分まで掲載)
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街 ~運命の交差点~ 特別篇
- 2017/12/17更新 (2017/12/16投稿分まで掲載)
-
グランツーリスモ
- 2017/11/05更新 (2017/11/04投稿分まで掲載)
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ぼくのなつやすみポータブル2 ナゾナゾ姉妹と沈没船の秘密!
ぼくのなつやすみ4 瀬戸内少年探偵団「ボクと秘密の地図」
- 2017/10/25更新 (2017/10/24投稿分まで掲載)
-
沙羅曼蛇
- 2017/10/21更新 (2017/10/20投稿分まで掲載)
-
輸入版:Alien Syndrome
- 2017/09/18更新 (2017/09/17投稿分まで掲載)
-
セプテントリオン
- 2017/08/22更新 (2017/08/21投稿分まで掲載)
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ECHO NIGHT
GOOD!
◆オウガシリーズ完全新作への夢をつないだ
◆懐かしいBGMがゴージャスなアレンジで聴ける
◆ヴァイスの顔芸
◆長いムービーや声を入れなかったこと
発売前の雑誌情報や宣伝動画を見て中身に期待し、わくわくできたことも、長所といえば長所かと。夢を感じさせるタイトルでした。
BAD/REQUEST
発売に間に合うように適当にやっつけました、プレイヤーが楽しく遊ぶかどうかまでは気が廻りませんでした、という雰囲気がゲーム全編に漂っています。以下個別に挙げます。
▼オリジナリティ2点
今回、製作陣はそのままのリメイクだと売れないと思ったらしく、旧作に無い新しい要素を付け加えています。その部分にきらりと光るオリジナリティがあるかというと・・・サッパリです。もう死ぬほど古臭いとしかいえないアイテム合成(錬金釜が毎回ガタゴト揺れる、失敗もある。ほんとうに誰得)や、FFTでやったスキル制(こっちはレベルや職による縛りがあるので自由に組めず、あまり楽しくない)など、どれも微妙。対戦モードは友達じゃなくAIが操作して、これまた微妙。
新機能の「CHARIOT」と「WORLD」は快適に遊ぶための追加要素のようですが、乱用するとつまらなくなる気がして積極的には利用しませんでしたし、実際無くてもゲームの中身は全然変わらないという気が。快適にするつもりがあるのなら、戦闘エフェクトを全部OFFにする機能なんかのほうが遥かに嬉しかったと思います。
▼グラフィック2点
吉田明彦氏は他のありとあらゆる仕事を後回しにしてでも「運命の輪」のキャラ絵を描くべきだったんじゃないでしょうか。政尾翼氏も気合を入れておられることは伝わるんですけど、旧作のラインを壊さないようにしたキャラと、ザパンやガンプなどの濃い政尾絵が混在していて中途半端。全体的に表情も険しく、最後まであまり好きになれなかった。唯一、Cルートのヴァイス君は生き生きとした悪人顔でイイ感じでした。
それと、ピンボケ問題。戦闘だけでなくシナリオ部分もぼんやりとした画面だったのでがっかり。慣れれば耐えられるんですが、もっと綺麗に仕上げて欲しかった。初代PSならともかく、2010年にピンボケしたドットキャラを見せられるのは淋しい。
▼サウンド3点
懐かしいのが聴けたので及第点。
▼熱中度2点
序盤はそれなりに長時間継続して遊びましたが、後半から作業っぽさが出てきて終盤はクリアだけできればいいという気持ちに。なぜかというとこのゲーム、中盤以降の牽引力が弱い。頼もしい筈の固有仲間キャラがクラスレベル制の為にレベル1とか3とかで加入してきてがっかり。新しい武器や防具が登場してもレベル制限ですぐには装備できずがっかり。最終章のシナリオは今回も結局LNCで共通のまま、と分かってきてがっかり。
▼満足度1点 ※ネタバレ少しあり
……(ネタバレにより削除しました)……。
▼快適さ1点
戦闘時に敵軍の思考時間が短いのは確かですが、相手が魔法やキュアリーフを頻繁に使い、そのたびに数秒間の飛ばせないエフェクトが挟まれるのでげんなり。やっぱりエフェクトカットの機能が欲しかった。何十回何百回も敵の補助魔法がけを見せることに何の意義が。携帯機でキャラも小さいし、あっと驚くような画面演出なんて期待もしていないし作れるわけ無いのに、なんでちまちまと毎回表示するんだろう、というむなしい気持ちに。
それからヘルプメッセージのもたもたとした表示のさせ方、しかも末尾に重要な情報が載せてあってひと目で確認できないのはひどすぎる。なんで素直に一括表示にしなかったんだろうかと。
COMMENT
諸々の新要素のダメな部分はゲームが進行すれば解決するというものではないので、後半へいけばいくほど更に苦痛になってくる、そんな作品でした。
皆さんのレビューを見るとシナリオだけは原作どおり重厚で褒められる、という傾向のようですが、もともとのSFC版だって結構トホホな展開ではありました。……(ネタバレにより削除しました)……。でも序盤の超ダークなイベントや、スマートなUI、キャラごとに徹底的に鍛えられる育成要素、複雑だが理解すればとても面白いWT制、などなどが高く評価され、以後繰り返し模倣されていく神格化されたソフトになったのだと思います。今回の『運命の輪』がそういった長所を受け継いで発展させているかというとNOです。